とれたて
梨
新しい技術も積極導入
- 2016年9月1日 神奈川新聞掲載

秋の代表的な果物、梨。中でもソフトボールほどの大きさになる「新高」は贈答品としても喜ばれ、人気だ。出荷の最盛期を迎えた鈴木果樹園は、毎日忙しい。以前は稲作と養蚕が主力だったが、「江戸時代からの専業農家」と胸を張る鈴木博久さん(74)が、桑畑だった場所にブドウや梨を育て始めた。

普段は妻の八千代さん(74)、息子の祐紀さん(46)と近所の人の手を借りてこなす農作業も、収穫時期ともなれば近所に住む4人の娘家族も手伝いに来てにぎやかだ。梨は10種類を栽培し、収穫は7月下旬から始まった。「あきづき」は今月10日ごろまで、「新高」は15日ごろまで続く。
「新高」は、神奈川県の「長十郎」と縁がある品種といわれ、鈴木さんは「新高」の生産に力を入れている。そして「あきづき」は、県が特許を取得した「樹木の樹体ジョイント仕立て法」という栽培法を取り入れている。木と木の枝をつなげることで、枝に十分に実がなるまでの期間を10年から5年ほどに短縮。木が1列に並ぶことで、枝切りなどの作業時間の短縮が図れるという。このように、次世代に向けた新しい技術の導入にも積極的だ。しかし「作業道具や機械が進歩しても、手を掛けるべきところは変わらないよ」と鈴木さんは話し、地道な作業に精を出す。

「今年は甘くてできがいいよ」と鈴木さん。自慢の梨を見る目は、とても優しい。「藤稔」「シャインマスカット」などのブドウも、同時期まで販売する。梨とともに、来園してのもぎ取りも楽しめる。宅配あり。
★お薦め品
◇新高・あきづき 1袋約2キロ1100円~
◇藤稔 1キロ1300円~
◇シャインマスカット 1キロ1900円~
※魚介類や野菜など生鮮食料品の価格・種類は、水揚げ量や収穫量、天候などの影響で変動します。
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