とれたて
朝どり野菜
矢島農園、大人気の葉トウガラシ 横浜市栄区に直売所開設
- 2016年7月15日 神奈川新聞掲載

大船から田谷の田園へと続く環状4号線沿いを走ると、「朝どりやさい」「葉とうがらし」などと赤字で書いた大看板が目に留まる。横浜市栄区田谷町で代々続く矢島農園の直売所だ。
栄区が誕生した30年前に、環状4号線に面した畑の真ん中に直売所を開いた。「昔は、父と一緒に逗子の直売所まで売りに行っていたけれど、買ってもらえなくてね。だったら、地元で売ってみようと始めたんだ」と、代表の矢島聡さん(53)は話す。当時はまだ直売所が珍しい時代で、好立地も重なり、客足が絶えない人気店になった。今では、鎌倉や戸塚の農家も仲間に加わり、4軒の農家で運営している。

作る野菜は年間30種類以上になる。「旬を大切にしたいから野菜は全部露地物だよ」と矢島さん。有機肥料を中心に、味を良くするために牛ふんを加えるなど土作りにも一工夫している。「どの野菜も独特の風味や甘みがあるとよくいわれる」と矢島さんは話す。主婦はもちろん、その野菜の味にほれ込んだ、ホテルやレストランのシェフも通う。
7月から9月にかけては、葉トウガラシが人気。飛ぶように売れるという。「作っている農家が少ないからね。品切れしても、少し待ってもらえば裏の畑からとれたてを持ってくるよ」(矢島さん)。5束、10束とまとめ買いする人も多く、つくだ煮やみそだれを作って常備菜にするという。

「野菜は愛情込めれば込めるほど、おいしく育ってくれる」と、矢島さん。いい野菜ができるから買ってほしくなる。その表れが大きな看板につながっている。9月中旬からは、小松菜やルッコラが登場し始める。そしてどんな野菜が食べたいか、お客さんの要望を聞くことも心掛けているという。「だから毎年、新しい野菜作りに挑戦するんだ」(矢島さん)。今年はオレンジカリフラワー、紫白菜、紫ニンジン、ロマネスコの4種類で、11月上旬には店頭に並ぶそうだ。
※魚介類や野菜など生鮮食料品の価格・種類は、水揚げ量や収穫量、天候などの影響で変動します。
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