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とれたて アワビ
城ケ島の上質な海藻が育む

  • 2017年1月19日 神奈川新聞掲載

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アワビ(黒貝)を見せる甲田さん
アワビ(黒貝)を見せる甲田さん

 今月5日、城ケ島漁業協同組合でアワビ漁が解禁された。この時季のアワビは身がしまり、歯応えがあっておいしい。城ケ島周辺の上質な海藻をエサに蓄え、味も抜群だ。直売所の奥にある漁協直営の食事どころでも新鮮なまま味わえる。


アワビ
アワビ

 城ケ島漁港から約2~3キロの島周辺では、30代から80代までの漁師約15人が、水深2~10メートルの岩場に張り付いたアワビ漁に精を出している。その一人、豊漁丸で出漁する甲田(こうた)豊さん(45)は、10年前に漁師になった。三崎町出身で実家は熱帯魚店。在庫を抱える商売より、自らの手で仕事を担ってみたいと、城ケ島への引っ越しを機に一念発起した。右も左も分からず飛び込んだ、簡単にはいかない世界。「漁師は仲間でもありライバルでもあるので、手取り足取り教えを請うことは難しく、初日の漁はサザエ1個でした」と振り返る。


箱メガネを歯でくわえアワビ漁を実演する甲田さん
箱メガネを歯でくわえアワビ漁を実演する甲田さん

 アワビ漁をするのは、午前8時半から午後3時ごろまで。箱メガネで水中をのぞきながら先端にカギがついた専用のさおで採る。漁港に水揚げされたアワビは、漁協職員によって種類ごとに計量、仕分けされた後、同漁協直売所や島内の飲食店に出荷される。

 悪天候以外は毎日漁に出る日々で、多いときは1日10キロのアワビが採れることも。ここ数年は城ケ島のアワビ漁獲量は思わしくないが、毎年稚貝約6万個を放流し、11センチ以下のものは海に返す決まりを設けている。

 貴重なアワビ漁だが後継者不足も大きな課題。甲田さんは「揺れる船上から海底のアワビを採る技術は、本当にすごいと思うんです」と漁の魅力を伝える。


アワビのほか、サザエやナマコも採る
アワビのほか、サザエやナマコも採る

★お薦め品

◇アワビ(黒貝) 100グラム1500円

(女貝) 同1200円


※魚介類や野菜など生鮮食料品の価格・種類は、水揚げ量や収穫量、天候などの影響で変動します。価格などは変わっている場合があります。


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