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テーマ特集 小田原かまぼこ①
小田原は「蒸し板付きかまぼこ」発祥の地

  • 2017年11月11日 神奈川新聞掲載

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 江戸時代から続く伝統の「小田原かまぼこ」。生産者たちは、品質保持と製造技術の伝承・発展に務めるとともに、新たなファンをつくろうと、変わり種のかまぼこを提案しています。11月15日の「かまぼこの日」にちなみ、小田原かまぼこの今を紹介します。(1/7)

歴史・定義

 かまぼこは、棒や竹を芯にしてすり身を塗りつけて焼いた形がガマの穂に似ていることから「蒲(がま)の穂」と呼ばれ、現在のちくわのようなものが始まりとされる。

 小田原でかまぼこ作りが始まったのは室町時代とされ、盛んになったのは江戸時代後期。漁獲量の多い相模湾が近く、箱根山や丹沢山から流れる早川と酒匂川がもたらす豊富な水の、かまぼこを作る資源が潤沢であったことが要因とされる。

 蒸して作る板付きかまぼこは、小田原が発祥で、「小田原式」と呼ばれる。

 「小田原かまぼこ」は、原材魚のグチと、カルシウムやマグネシウムが豊富な小田原の水で行う「水晒(さら)し」で白く弾力ある歯応えが生まれる。シンプルな材料を使い、職人が代々引き継いできた技法で作る、山高で板から少しはみ出し、断面が扇形をしているのが特徴だ。

 扇形は縁起がよいとされることから、日の出の赤、神聖な白の「紅白かまぼこ」が正月に多くの食卓に上がるようになった。

 現在、小田原市内のかまぼこ業者12社でつくる「小田原蒲鉾協同組合」が、「小田原蒲鉾」「小田原かまぼこ」を地域団体商標として登録。品質保持を目的に製法や原料などを提起した「小田原蒲鉾十か条」を作り、伝統や技術の伝承、普及などに取り組んでいる。また、「小田原かまぼこ桜まつり」などのイベントや、地場の魚を使ったかまぼこ商品の開発なども行っている。

 鈴廣かまぼこの「超特選蒲鉾『古今』」は、国家資格の「水産練り製品製造技能士」を持つ職人が、グチや相模湾のオキギスなど厳選素材で作り上げるかまぼこ。きめ細かいつやがあり、ぷりっとした弾力、魚のうま味と香りが楽しめる職人技の逸品。3888円。

 職人が、かまぼこの表面に彫りベラで一つ一つ鹿(か)の子柄を細工した「超特選蒲鉾『古今』鹿の子」(4212円)も。

小田原かまぼこの作り方


原材魚グチ
原材魚グチ

(1)原材料の魚(主にグチ)から魚肉だけを取る。

(2)「水晒(さら)し」 魚肉を水に晒し、血合いや脂などを取り除く。

(3)「脱水」 水分を除く。

(4)「擂潰(らいかい)」 石臼ですり身を練る。塩などを加える。

(5)「裏ごし」 すり身の中の小骨や皮を取り除き、きめ細かい舌触りと白さを出す

(6)「成形」 職人が手作業で板の上に盛り付ける(現在は主に成型器を使用して製造している)。

(7)約90℃の蒸気で蒸し焼きに。

(8)冷却して完成。

かまぼこの日

 原材魚グチ

魚のおいしさと良質なタンパク質を凝縮し、魚を食べやすくした、かまぼこ。日本の歴史に初めて登場するのは、今から約千年前。平安時代の1115年の古文書の祝宴の図にかまぼこが記録されている。

 この年号にちなみ、全国蒲鉾水産加工業協同組合連合会が、11月15日を「かまぼこの日」と定め、全国でイベントなどを行っている。

 また、昔は11月15日の七五三のお祝い料理に、子どもの成長を祝って紅白のかまぼこを用意する習慣があったこともあり、11月15日を「かまぼこの日」としている。


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