産地直売
のらぼう菜
優秀賞の獲得が転機に
- 特産物を栽培、加工 柏木さん(川崎市高津区)
- 2019年3月21日 神奈川新聞掲載

台地の地形を利用した20アールの畑で年間30種以上を栽培しながら、多数の加工品を出荷している柏木智壽子さん(75)。現在、川崎の伝統野菜・のらぼう菜が最盛期を迎えている。
アブラナ科の早春野菜で、苦みや癖がなく食べやすい上、カロテンやビタミンA・C、鉄分や食物繊維など女性にうれしい栄養素を多く含む。
地域特産物マイスターで農家の高橋孝次さん(87)に、栽培方法を3年間学んだ。「種まきは8月。収穫は茎の根元から切りますが、新しい葉がどんどん成長するので8~9回ほど収穫できますね」と話す。
2年前からはオリジナルの「ヒスイ色ののらぼう菜ペースト」を作り始めた。葉の筋を取って湯がき、塩やオリーブオイルを加えてミキサーへ。大量の葉を使うため風味と甘味が濃厚で、パンやパスタにぴったりだ。オイルで溶いて肉・魚料理の皿に散らせば、鮮やかな緑色を楽しめる。

義父がナスとビワを生産する農家に嫁いだが、夫の眞市さん(77)は会社経営、自身はずっと専業主婦だった。だが6年前、家族に好評だった「ラッキョウの酢漬け」をJAセレサ川崎の第1回農家の手作り加工品品評会に出品し、優秀賞を獲得したのが転機となった。
その後、周囲の薦めもあって県認定「ふるさとの生活技術指導士」(郷土の生活文化を伝承する人)をはじめ、さまざまな資格を取得。漬物やつくだ煮、ジャムなど加工品製造の知識と技術を磨く勉強を重ね、農業も本格化させた。
現在、生産物は全てJAセレサ川崎の大型直売所セレサモスに出荷。漬物はファンから手紙をもらうほどの人気で、蜂蜜は何度も賞を獲得している。
学生の頃、服飾デザインを学んでいた柏木さんは、味だけでなく色や美しさなど総合美を重視する。「この透明感がポイントなのよ」と、「夏みかんのマーマレード」を手に、太陽のような笑顔を見せた。
お薦め品

◇のらぼう菜 1袋150円
◇ヒスイ色ののらぼう菜ペースト 140グラム380円
◇夏みかんのマーマレード 200グラム500円
◇ぬか漬け 280円
◇ラッキョウの酢漬け 480円
ここで買える
JAセレサ川崎ファーマーズマーケット セレサモス 宮前店
住所 | 川崎市宮前区宮崎2の1の4 |
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アクセス | 東急田園都市線宮崎台駅徒歩6分
|
電話 | 044(853)5011 |
営業時間 | 午前10時~午後6時 |
定休日 | 水曜 |
公式HP | http://www.jaceresa.or.jp/store/detail.php?id=7815 |
[おことわり]この情報は新聞掲載日時点での情報です。掲載日以降、内容に変更が生じる場合がありますのでご了承ください。
※魚介類や野菜など生鮮食料品の価格・種類は、水揚げ量や収穫量、天候などの影響で変動します。
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