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テーマ特集 記憶とともに
平成プレーバック 消えた建物

  • 2019年4月27日 神奈川新聞掲載

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 「神奈川新聞アーカイブズ」の写真をひもとき、変わらないようで大きく変わった街の姿、人々の生活を振り返る本紙連載「平成の街角」の特別編。(全6回)

失われたものは少なくない

 「尽きぬ思い 別れ惜しむ」「また消える『横浜情緒』」「またひとつ…消える『昭和』」「消えゆく戦前の面影」「戦前のハマの息吹 またかなたに」…。いずれも、古い建物の見納めを報じた「平成」の本紙の見出しである。多用された「また」の語に、変化の速さに対する違和感や戸惑いがにじむ。経済的な豊かさと引き換えに、失われたものは少なくない。

 60年間使われたJR桜木町駅の旧駅舎が役目を終えた89年3月17日、本紙は社説で「これで横浜近辺からは古き懐かしき『停車場の風景』が消えてしまう」と惜しんだ。2008年、横浜・伊勢佐木町の「顔」だった横浜松坂屋の閉店の朝、ベテラン店員は「明日からお客さまや仲間に会えなくなる」と号泣したという。

 公共性、日常性が高いほど建物に蓄積された記憶には厚みがあり、なくなれば存在感や喪失感の大きさに気付かされる。スクラップ・アンド・ビルドを続けた平成の30年間は、日常の「上書き」の繰り返しだったのかもしれない。

 日本で近代建築の保存が本格化したのは「高度成長時代が始まり、近代建築がヤタラに壊されはじめたころ」(1991年刊「都市の記憶-横浜の近代建築(1)」)と比較的遅かった。他方で、地域の記憶を宿した建物の保存は、熱心な市民活動によっても支えられた。

 前掲の社説は訴えた。「過去からの贈り物を現代に生かさない手はない」。現実はどうだろうか。新たな時代、私たちは「贈り物」を大切に伝えていけるだろうか。




平成プレーバック 消えた建物①長く親しまれた三角屋根の駅舎

「神奈川新聞アーカイブズ」の写真をひもとき、変わらないようで大きく変わった街の姿、人々の生活を振り返る本紙連載「平成...

桜木町駅舎(横浜市中区桜木町)ほか

平成プレーバック 消えた建物②ガラスを多用 モダンな外観

「神奈川新聞アーカイブズ」の写真をひもとき、変わらないようで大きく変わった街の姿、人々の生活を振り返る本紙連載「平成...

県中小企業会館(横浜市中区尾上町)ほか

平成プレーバック 消えた建物③モダンな造りの市庁舎本館

「神奈川新聞アーカイブズ」の写真をひもとき、変わらないようで大きく変わった街の姿、人々の生活を振り返る本紙連載「平成...

三浦市庁舎本館(三浦市城山町)

平成プレーバック 消えた建物④丘にそびえていたホテル

「神奈川新聞アーカイブズ」の写真をひもとき、変わらないようで大きく変わった街の姿、人々の生活を振り返る本紙連載「平成...

横浜プリンスホテル(横浜市磯子区磯子)ほか

平成プレーバック 消えた建物⑤緑の大屋根が印象的だった倉庫

「神奈川新聞アーカイブズ」の写真をひもとき、変わらないようで大きく変わった街の姿、人々の生活を振り返る本紙連載「平成...

東西上屋倉庫(横浜市中区海岸通)ほか

平成プレーバック 消えた建物⑥時計塔がシンボルだった本庁舎

「神奈川新聞アーカイブズ」の写真をひもとき、変わらないようで大きく変わった街の姿、人々の生活を振り返る本紙連載「平成...

川崎市役所本庁舎(川崎市川崎区宮本町)


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