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神奈川の歌碑、句碑探訪⑥
【萩原夏絵の句碑】前鳥神社に建てられた句碑
- 萩原夏絵の句碑(平塚市)
- 2020年3月7日 神奈川新聞掲載
神奈川新聞主催の「神奈川歌壇・俳壇・柳壇年間賞」が50回を迎えました。節目を機に、県内の歌碑や句碑を訪ねます。(6/6)

【萩原夏絵の句碑】川柳/あるときは羽織にほしい雲の色
晴天の白、曇天の灰色、朝焼けや夕焼けに染まる赤など、雲の色にはさまざまな表情がある。「彼女はいつも着物を着ていた」と神奈川柳壇選者の堀井勉さんが回想する通り、自分の心境を雲の色に重ね合わせた萩原夏絵は、それを身近な羽織にしたいと感じたのだろう。

萩原は1905年に東京神田で生まれ、若い頃から川柳作家として活躍。42年に平塚市へ移った後、平塚駅近くで相模屋という旅籠(はたご)を経営しながら後進の指導も行った。旅籠は、神奈川川柳作家クラブ(現在は解散)の七夕川柳大会や新年会の会場としても利用されていた。
同市在住の郷土史家・高瀬慎吾さんの厚意により前鳥(さきとり)神社に碑が建てられたのは69年。碑の建立が縁で同神社の崇敬会員となった萩原は、物品奉納や献木、会報への寄稿なども行っていたという。芯の強さを感じさせる萩原は、当時としては進歩的な女性だったようだ。

前鳥神社
住所 | 平塚市四之宮4の14の26 |
---|---|
アクセス | JR平塚駅からバスで前鳥神社前下車3分
|
電話 | 0463(55)1195 |
公式HP | http://www.sakitori.jp/ |
[おことわり]この情報は新聞掲載日時点での情報です。掲載日以降、内容に変更が生じる場合がありますのでご了承ください。
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