とれたて
タマネギ
辛みがなく甘くてジューシー 小田原「俺たちのファーム」の下中たまねぎ
- 俺たちのファーム(小田原市、中井・二宮町)
- 2020年5月14日 神奈川新聞掲載

小田原市と中井・二宮両町に接する中村川流域の下中地区の名産品で、知る人ぞ知る「下中たまねぎ」が収穫の最盛期を迎えている。辛みがなく甘くてジューシーと評判で、かながわブランドにも認定された。生産者の一つ「俺たちのファーム」は、志澤栄治さん(57)、林康成さん(51)、石塚明さん(45)の農家3人が2016年に立ち上げた農事組合法人だ。
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水はけが良く、吹き込む海風で寒暖差が生まれる同地区は酪農も盛ん。その風土と堆肥を生かした芳醇(ほうじゅん)な土壌が特別な味のタマネギを生み出した。「どこにでもある七宝という早生(わせ)品種だけど甘くなる」と林さん。大正時代から栽培が行われていたが、地域の農家が個別で作り、産地も小さいことから全国的に知られることはなかった。
増加している耕作放棄地をこのブランド野菜で活用しようと、行政の働き掛けで同地区農協青年部が19年前にオーナー園を始め、その味が都市部にも徐々に口コミで広まった。だが高齢化などで生産者は減る一方。ニーズに対応しきれない状況に直面し、「何とかこの野菜を守りたい」と3人がタッグを組んだ。
農家としてほかの野菜も育てながらの取り組みは、最初は人手が足りず途方に暮れる事もあったが、今では地元の障害者やお年寄り、小さな子どもがいる母親らが手伝ってくれるように。誰にでもできるよう作業を細分化し、早取り以外は葉が枯れるまで畑で完熟させてから収穫するようにしたら、味に深みが増してまろやかになったという。
9月の後半に種をまき苗を作り、11~12月に畑に定植。肥料と農薬は最低限に、土の恵みでゆっくりと育てることでうま味が増す。「まずは水にさらさずスライスして食べてみて。完熟をぜひ味わってもらいたい」と呼び掛ける。
【お薦めレシピ】
タマネギレンちん丸ごと蒸し

味付けはお好みで。写真はオリーブオイルとバラ塩で。調理も簡単、甘くてジューシーで絶品。ぺろっと食べられる。
ここで買える

ポンコツファーム
住所 | 小田原市小竹8の1 |
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アクセス | JR二宮駅またはJR国府津駅からバスで下中駐在所前下車2分
|
電話 | 0465(43)6880 |
営業時間 | 水・土・日曜。午前8~10時、午後3~5時 |
公式HP | https://www.facebook.com/ponkotsufarm/ |
備考欄 | タマネギのシーズン後は旬の野菜をそろえる |
[おことわり]この情報は新聞掲載日時点での情報です。掲載日以降、内容に変更が生じる場合がありますのでご了承ください。
お薦め品
◇完熟下中たまねぎ良品1キロ 200円
B級品1キロ 50円
(直売所価格)
*同直売所フェイスブック、[FAX]0465(43)0850からも注文可能(5キロ1250円ほか、送料別)。8月初旬ごろまで出荷。無くなり次第終了。
※魚介類や野菜など生鮮食料品の価格・種類は、水揚げ量や収穫量、天候などの影響で変動します。
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