週末のススメ
公演・イベント
パフォーマンス「great journey 4th-online」をライブ配信 3月横浜赤レンガ倉庫で延期していた公演

ハナレグミ名義で活動するミュージシャン永積(ながづみ)崇と、ダンスカンパニー「コンドルズ」主宰のダンサー近藤良平が7月2日、ジャンルにとらわれないパフォーマンス「great journey(グレートジャーニー)4th-online」をライブ配信する。3月に横浜赤レンガ倉庫1号館(横浜市中区)で上演する予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期となっていた。
3月上旬。都内の稽古場をのぞくと、軽快なステップを踏む二人の姿があった。踊りや楽器演奏、軽妙なトークのほか、永積の歌唱など多様な表現をちりばめた本作は、2016年の初演から、毎年内容を変えて上演を重ねてきた。4回目の今回は「ジャズ」がテーマだ。
11年に開かれた近藤のソロダンス公演で永積が音楽を担当。この共演がきっかけとなって再びタッグを組むことになった。
「音楽、ダンスと専門分野は違うけど、カテゴリーにこだわらずに何か発表できる場をつくりたかった」と近藤。踊りへの憧れがあったという永積も、自身の表現の幅を広げることに意欲があったという。そうして築いた二人のステージの特徴は、その自由さにある。即興性が高く、「決まり事がいい意味で壊される。もっと遊んでいい、自分の反応を信じていいと感じさせてくれるのがジャーニーの舞台です」(永積)



目に見える踊りと、見えない音楽。「そのはざまをたゆたっているような空間」だとも永積は言う。「ダンサーと一緒にいると別の道ができて、自分の声にも別の光が当たるみたいで感動する」。表現者としての自由を手にしたとの実感だ。
近藤も永積とのコンビに手応えを感じている。「話を広げることに優れた人。話題を振ると一言で終わらず、彼の言葉からストーリーが膨らんでいく」。つつけば多彩な反応があふれ出るといい、そんな可能性に満ちた掛け合いを見せる。
公演名の通り、二人の人生の旅路がその声色や体の動きから立ち上る。観客にも、ある種の旅心を味わってほしいと永積は言う。「それは重装した旅じゃない。むしろ荷物を下ろしてぱっと駆け出すような、そんな衝動に駆られるステージになるといい」
近藤が目指すのは「理想的な空想の世界」の創造だ。「その世界を共有しながら、皆さんと愉快な時間を持ちたいですね」
ジャーニーへの出演で「自分がライブで歌の再生装置ではなくなり、今まで以上に空間を動かせる感覚を持てるようになった」と永積。「良平さんは体一つで、真っさらなところに物語をつくる力を持っている。一緒に、その先を想像して遊びましょう」
シリーズ第4弾で初のオンライン上演。赤レンガ倉庫1号館の小野晋司館長は「新たな表現の可能性を探りたい」と話す。「舞台芸術に関心のなかった人がオンラインでその魅力に出合うこともある。世界に同時配信される本作によって、たくさんの新しいつながりが生まれてほしい」と期待を込めた。
午後7時に配信(アーカイブで7月5日まで視聴可能)。チケット1500円。電子チケット販売プラットフォームZAIKOへの登録が必要。問い合わせは赤レンガ倉庫1号館☎045(211)1515。
この記事に関連するタグ
シェア、または新聞を購入する
- LINE
- URLコピー
- 掲載日付の
新聞を買う
テーマ特集まとめ
かながわの地域ニュースなら
「カナロコ」

「神奈川」の事件・事故、話題、高校野球をはじめとするスポーツなど幅広いローカルニュースを読むなら、地元新聞が運営するニュースサイト「カナロコ」がおすすめ。電子新聞が読めたり、便利なメルマガが届く有料会員もあります!