産地直売
パンジー、ビオラ
川崎・かしま園、選んで掘り取るパンジーウオーク 「愛着もひとしお」
- かしま園(川崎市中原区)
- 2020年11月26日 神奈川新聞掲載

武蔵小杉のタワーマンションを望む住宅街にある観光農園。鹿島俊祥さん(30)が、父の連(むらじ)さん、母の恵子さんと共に、20アールの畑でパンジーとビオラ40種以上約4万株を地植えで栽培している。今の時季は、国内でも珍しい掘り取りができる「パンジーウオーク」を開催している。
受け付けでスコップやトレーを受け取り、畑の中で気に入った苗を自由に掘り、購入できる。一般的な花店とは比べものにならない広さと数に、初めて訪れる客は戸惑いながらも楽しそうに畑を歩き回る。常連客は「掘ると愛着もひとしお」と笑う。

花びらは鮮やかな黄色や紫色のほか、かわいらしいフリルやウサギの耳の形のものもある。「パンジーとビオラの違いは、花の輪の大きさ。うちは小輪のパンジーを選んでいます。冬でもたくさん花が咲くので華やかですよ」と俊祥さんは話す。

8月下旬に畑の一角に種をまいて育苗し、成長を見て9月下旬~10月第1週に定植する。「4万本を1本ずつ手植え。親戚に手伝いに来てもらうが、1週間くらいかかる」。土に慣れない人が掘り取りすることを考慮して、通路も株間も広めに植える。現在、株は直径10センチ前後のものが多いが「地植えはポット栽培より根張りが良く、風雨の中で成長しているから丈夫。春には倍くらいの大きさになって、ゴールデンウイークまできれいに咲いてくれます」。咲き終わった花をこまめに摘むと、次の花が咲きやすく、長持ちするという。
以前は市場や業者への販売だけだったが、20年ほど前に連さんがパンジーウオークを始めた。現在は好評を得ているが、当時は畑に人を入れることに反対されたという。昨年には俊祥さんが畑を継ぎ、長男も誕生した。「今ある畑を守りながら、子どもに『やりたい』と思ってもらえる農業をしていきたい」と決意を語った。

お薦め品
◇パンジー・ビオラ
1株100円 (10株購入で1株無料)

かしま園
住所 | 川崎市中原区下小田中5の1の2 |
---|---|
アクセス | JR武蔵中原駅徒歩15分
|
電話 | 044(777)0923 |
営業時間 | 午前9時~午後3時(12月6日まで) |
定休日 | 雨天休園 |
公式HP | http://kashimaen.my.coocan.jp/ |
[おことわり]この情報は新聞掲載日時点での情報です。掲載日以降、内容に変更が生じる場合がありますのでご了承ください。
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