推し
神奈川の妖怪伝説
大雄山最乗寺を守護しているとされる天狗 神通力の持ち主、500人力生かし創建に貢献
- 大雄山最乗寺(南足柄市)

言い伝え
最乗寺を守護しているとされる天狗。両手と両足に幸せの使いといわれるヘビをつれ、左手に悪人をつかまえる綱を、右手に悪人を倒す杖をも持ち、白い大きなキツネにのり、雷の鳴り響く中、山奥に入った時の姿が像として祭られている。
了庵禅師が亡くなった翌日、雷がとどろき天狗の姿になった道了尊

最乗寺は、約630年前、現在の伊勢原市出身の和尚・了庵慧明(りょうあんえみょう)禅師が創建した。創建の際、了庵禅師が頼ったのが道了尊。滋賀県の大津市にある三井寺で修行を積んでいたが、了庵禅師の頼みを受け、空を飛び、1日で駆けつけたといわれている。神通力の持ち主で、500人力を生かし、創建に貢献した。以後、了庵禅師の弟子として18年間共に修行をした。
了庵禅師が75歳で亡くなった翌日、葬儀中に雷がとどろき、天狗の姿となった道了尊が「これからは守護神として寺をお守りする」と山奥へ入った。
それ以来、何か困ったことがあったら道了尊へお参りするといいと、多くの人による口伝えで道了尊信仰は栄えていった。曹洞宗に属し、全国に4千余りの門流をもつ寺になったのは、了庵禅師と道了尊の2人が素晴らしい人格者であったからといわれている。
境内には、天狗伝説にちなんださまざまな天狗の像や、天狗の高下駄が祭られている。
2021年8月3日公開 | 2021年7月24日神奈川新聞掲載

大雄山最乗寺
住所 | 南足柄市大雄町1157 |
---|---|
アクセス | 大雄山線大雄山駅からバスで道了尊下車10分
|
電話 | 0465(74)3121 |
[おことわり]この情報は新聞掲載日時点での情報です。掲載日以降、内容に変更が生じる場合がありますのでご了承ください。
この記事に関連するタグ
シェア、または新聞を購入する
- LINE
- URLコピー
- 掲載日付の
新聞を買う
推しまとめ
かながわの地域ニュースなら
「カナロコ」

「神奈川」の事件・事故、話題、高校野球をはじめとするスポーツなど幅広いローカルニュースを読むなら、地元新聞が運営するニュースサイト「カナロコ」がおすすめ。電子新聞が読めたり、便利なメルマガが届く有料会員もあります!