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推し 昔ながらの手作り焼きプリン
1984年創業マーロウのプリン おいしさと人気の秘密を大公開

  • マーロウ(横須賀市)

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フィリップ・マーロウのロゴでおなじみのビーカープリン
フィリップ・マーロウのロゴでおなじみのビーカープリン

 「ビーカープリン」で有名なマーロウ(本社・横須賀市)。これまで50種以上のフレーバーに加え、数々の企業とのコラボビーカーを生み出してきた。5月に販売された「ドラえもん」デザインの陶器入りプリンは約2週間で完売するなど、今や不動の人気を誇る。6月には創業37周年を迎えた同店の、おいしさと人気の秘密に迫る。

この記事の目次

1)ビーカープリン誕生秘話
2)新商品続々ビーカープリン
3)販売した陶器100種類超
4)ビーカーに描かれた男性とは?
5)多様な事業展開
6)逗葉新道店がインタ映えスポットに
7)37年変わらぬ信念、人気が定着

ビーカープリン誕生秘話



 1984年、白銀(しろがね)正幸会長が自身のふるさとである横須賀市秋谷に「カフェ&レストラン マーロウ」を開業した。

 白銀会長は当時、日本一の売り上げを誇っていたダイエーのバイヤーとして全国を飛び回っていたが、育った土地に戻ろうと起業を決意。とはいえ、レストランで修業した経験はあったものの、飲食店経営は全くの素人だった。「腕がなくても素材の味を生かした料理を作ろう」。そう思い、メインには三浦半島で取れた新鮮な野菜や魚を使ったスパゲティやカレーを据えた。

 では、デザートはどうしよう-。そんな時に浮かんだのがプリンだった。凝ったものよりも素材の味を生かしたプリンを作ろうと、北海道産の牛乳や植物性飼料で育てた食菜卵など、全国から厳選した素材を取り寄せた。

 一般家庭で使われていた高さの低いアルミ容器で作ったプリンとの差別化を図るため、容量も多いメモリ付きの耐熱容器(パイレックス)に入れたのが「ビーカープリン」の始まりだ。同業者からは「デザートにプリンなんてあり得ない」という批判もあったが、食べた人はきっとおいしさを分かってくれるはず、そんな思いで貫いた。

 秋谷本店を開店したその年の年末。ある女性客から「プリンがおいしかったから、家でも食べたい」という声が届いた。素人というコンプレックスがあったからこそ、ニーズに応えていこうとビーカーのまま販売。「食べ終わったら計量カップとして使えて便利」という声も相まって、客からの反響も広がった。すぐにロゴ・イラスト入りのビーカーを発注。こうしてオリジナルビーカーが生まれた。

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新商品続々ビーカープリン



 定番のカスタードプリン(中央:734円)やカボチャのプリン(右:810円)のほかに、夏季限定の有田みかんのジュレ(972円)など、新商品が続々と登場するのもマーロウの魅力だ。ビーカーを逆さにしてプリンを取り出し、底のカラメルを全体にかけて食べるのがお薦め。200ミリリットルのメモリ付きの特注の耐熱容器は、食後も家庭で大活躍。空きビーカーのリユースも、当時としては画期的だった。

販売した陶器100種類超



 今までに販売したビーカーは、陶器カップや取っ手付きのものなど100種類を超える。製造年を刻んだカップは、生まれた年や記念の年などに内祝いやプレゼントとして人気で、購入した人それぞれの“思い出のビーカー”になっている。

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ビーカーに描かれた男性とは?



 創業後すぐに生まれたオリジナルビーカー。そもそも、ビーカーに描かれたダンディーな男性は誰なのか。そのヒントは創業の地・秋谷にあった。

 創業当時の秋谷は、にぎやかな湘南から少し離れたひなびた雰囲気が、古き良き米国の西海岸に似ていた。西海岸と聞いて白銀会長が思い浮かべたのが、1950~60年代の米国のダイナーやドライブイン、30~50年代に流行していたトロピカル・デコだ。


秋谷本店。開業当時は皆が車に乗ってドライブをしていた時代で、深夜0時を回っても若者が来店していたそう
秋谷本店。開業当時は皆が車に乗ってドライブをしていた時代で、深夜0時を回っても若者が来店していたそう

開店当時のポストカード。カードにもオープンカーなどで若者が訪れる様子が描かれている
開店当時のポストカード。カードにもオープンカーなどで若者が訪れる様子が描かれている

 秋谷本店の外壁もトロピカル・デコをイメージして、ピンクや水色のパステルカラーに彩ったが、その西海岸を舞台にした作品で人気を博していたのが、米国の作家レイモンド・チャンドラーの小説に登場する私立探偵フィリップ・マーロウだった。


開店当時のロゴ入りタバコとマッチ。探偵フィリップ・マーロウもくわえタバコがよく似合う(現在店内は禁煙)
開店当時のロゴ入りタバコとマッチ。探偵フィリップ・マーロウもくわえタバコがよく似合う(現在店内は禁煙)

ビーカー型トートバッグ(4378円)など(在庫限り)
ビーカー型トートバッグ(4378円)など(在庫限り)

 マーロウといえば、ハードボイルド小説の最高峰と言われる「ロング・グッドバイ(長いお別れ)」で、殺人の容疑をかけられた友人の無実を信じて奔走する。舞台である西海岸の雰囲気が味わえるのもこの作品の醍醐味(だいごみ)だが、警察の尋問にも耐え、ひるむことなく追い続ける姿に憧れた人は数知れないだろう。


開店当時の白銀会長
開店当時の白銀会長

 男性が女性をドライブに誘い、店に連れて行くというのがスタンダードだった時代、男の美学を貫き通す生きざまで、人々を魅了し続けるマーロウをロゴに据えることで、「女性を連れてきてもかっこいい店にしようという思いがあった」と白銀会長は振り返る。

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多様な事業展開


小麦粉を使わず、北海道バターと新鮮な卵だけを使用。素材にこだわるマーロウの隠れた人気商品だ。アーモンドと卵の豊かな香りとしっとりとした重みに、根強いファンが多い
小麦粉を使わず、北海道バターと新鮮な卵だけを使用。素材にこだわるマーロウの隠れた人気商品だ。アーモンドと卵の豊かな香りとしっとりとした重みに、根強いファンが多い

アーモンドをすりつぶした粉「アーモンドプードル」を100%使用した自家製パウンドケーキ「くるみのパウンドケーキ」(2052円)
アーモンドをすりつぶした粉「アーモンドプードル」を100%使用した自家製パウンドケーキ「くるみのパウンドケーキ」(2052円)

 そんなビーカープリンの転機となったのは2000年、横浜そごうの催事だった。初出店すると、当日は長蛇の列ができるほど盛況に。その後、正式に常設店舗としての出店が決まった。

 09年に、初めてハローキティとのコラボ商品を販売すると、キャラクターや百貨店から次々と声が掛かり、これを皮切りに数え切れないほどのコラボビーカーが生まれていった。


5月に販売された「ドラえもん」デザインの陶器入りプリン
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逗葉新道店の「三浦野菜のピザ」(1200円)。ピザ生地が見えないほど、レタスやにんじん、カボチャなどの旬の三浦野菜がたっぷり
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ビーカープリン6個分、1.2リットルの「極上パーティープリン」は、子どもの頃に憧れた夢のビッグサイズ。誕生日やお祝い事に
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 昨年は新業態の喫茶「マーロウ ブラザーズ コーヒー」が横浜にオープンし、全9店舗に。客層の異なる県内の郊外型店舗と東京都内に構える都市型店舗に加え、オンラインショップなどの多様な事業形態が功を奏し、コロナ禍でのダメージも少なかった。

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逗葉新道店がインスタ映えスポットに



 逗葉新道店にあるウォールアートにはマーロウのプリンや葉山の森や海、富士山などが描かれ、インスタ映えのスポットに。


逗葉新道店にあるウォールアート
逗葉新道店にあるウォールアート

クラシックな内装の逗葉新道店。緑あふれるテラス席もあり、風通しの良い雰囲気だ
クラシックな内装の逗葉新道店。緑あふれるテラス席もあり、風通しの良い雰囲気だ

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37年変わらぬ信念、人気が定着



 「素人」というコンプレックスを原動力に、37年。人気が定着した今でも「いい原材料を使う」という姿勢は変わらない。「ごまかしてうまく作ったり、うそをついたりすると心が痛むから」と白銀会長は優しいまなざしを向ける。


「理念は“誠実”です」と語る白銀会長=秋谷本店
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秋谷本店のテラス席は、立石海岸が見渡せる絶景のロケーション
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 異業種からマーロウに転職した人事・採用担当の湯川教道さんは「決め手は会長の人柄だった」と語るが、同様の理由で入社する社員は多いそうだ。この人と働きたい-。誠実さを忘れず人を引きつける会長の姿は、信念を持って突き進み、時代を超えて広く愛されるマーロウの姿にどこか重なる。

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2020年8月21日公開 | 2020年8月14日神奈川新聞掲載



カフェ&レストラン マーロウ秋谷本店

住所 横須賀市秋谷3の6の27
アクセス JR逗子駅、京急線逗子・葉山駅からバスで立石下車3分
電話 046(884)4383
営業時間 午前11時~午後7時L.O.(時短営業中、テークアウトは同8時まで)
定休日 金曜
公式HP http://www.marlowe1984.com/

[おことわり]この情報は新聞掲載日時点での情報です。掲載日以降、内容に変更が生じる場合がありますのでご了承ください。


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