かながわの「今」を楽しむ神奈川新聞の情報サイトイマカナ

  1. ホーム
  2. 気になる
  3. 振付師・小林十市が振り返る「ダンス・ダンス・ダンス@横浜」

気になる 振付師・小林十市が振り返る「ダンス・ダンス・ダンス@横浜」

「エリア50代」のステージに立つ小林十市(撮影・鈴木穣蔵)
「エリア50代」のステージに立つ小林十市(撮影・鈴木穣蔵)

 今年8月から10月にかけて横浜市内で繰り広げられたダンスの祭典「ダンス・ダンス・ダンス@横浜」。コロナ禍にも負けずにユニークな企画を打ち出し、無事に最終日を迎えた。ディレクターを務めたダンサー・振付家の小林十市(52)が、印象的な舞台を振り返った。

  フランス在住の小林。数カ月に及ぶロックダウンなど、日本より厳しい新型コロナ対策下の生活を体験しており、当初は「お客さんがどれくらい劇場に来てくれるのか、全く分からなかった」という。無事に終了できたことを「今振り返ると奇跡に近い。ダンサーにもスタッフにも感謝しかない」と安堵(あんど)感を吐露した。

 コロナ禍を逆手にとったプログラムといえるのが「舞踊の情熱」だ。海外のアーティストを呼ばずに、日本で活躍するダンサーたちが一堂に会して、世界的な振付家によるさまざまな作品を披露した。

 フィナーレにはモーリス・ベジャールの「火の鳥」をアレンジした出演者全員でのステージを用意。「3日前、といっても実質的には数時間の稽古だったが、ベジャール作品を初めて踊るダンサーもいて、僕としては手応えを感じた」。事前告知をせず、観客にはうれしいサプライズだった。

 「海外のアーティストに頼らず、日本人のダンサーだけでできた。今の日本人ダンサーのレベルが、それだけ上がっていることを示せた」と、今後への大きな足がかりを残した。



「舞踊の情熱」のフィナーレ「火の鳥」(撮影・瀬戸秀美)
「舞踊の情熱」のフィナーレ「火の鳥」(撮影・瀬戸秀美)

 小林は1989年にスイスのベジャール・バレエ・ローザンヌに入団し、スターダンサーとして活躍。腰椎椎間板変性症で2003年に退団してからは、主に後進の育成に当たってきた。

 その小林が二つの舞台に立った。「エリア50代」と、新潟を拠点に金森穣が率いるダンスカンパニー「Noism Company Niigata」と共演した「A JOURNEY~記憶の中の記憶へ」だ。

 最も印象的だったと振り返るのが「エリア50代」だ。連続4日間の公演で、小林と近藤良平がメインダンサーとなり、1日ごとにゲストを迎えた。全員が50代で、自身の身体に向き合う時間をテーマにした。「50代ならではの表現というと、どこか逃げの姿勢があるが、みんな攻めの姿勢できた。50代なめるなよ、と」

 「新型コロナのせいで自分のカンパニーの公演が延期になり、振り付けに当てるはずだった時間に、自分が舞台に復帰できた。人生にはシナリオが書かれていて、何かが起こるときにはトントンといくんだな」と不思議がる。

 「フリーランスの舞踊家として、舞台に立ち続けたい思いがある。鍛えたいですね」と意欲を見せた。

2021年11月27日公開 | 2021年11月26日神奈川新聞掲載

オススメ記事⇩


そごう美術館奇想天外な世界体感 森に棲む服/forest closet ひびのこづえ展

NHKEテレ「にほんごであそぼ」に登場するユニークなデザインの衣装作りで知られる、ひびのこづえ。代表作から新作まで3...


この記事に関連するタグ

シェア、または新聞を購入する

推しまとめ

かながわの地域ニュースなら
「カナロコ」

「神奈川」の事件・事故、話題、高校野球をはじめとするスポーツなど幅広いローカルニュースを読むなら、地元新聞が運営するニュースサイト「カナロコ」がおすすめ。電子新聞が読めたり、便利なメルマガが届く有料会員もあります!

ニュースサイト「カナロコ」へ

アクセスランキング

  1. イルミネーション 神奈川のイルミネーション 江の島 湘南の宝石

  2. イルミネーション 神奈川のイルミネーション よみうりランドジュエルミネーション

  3. イルミネーション 神奈川のイルミネーション ヨルノヨ

  4. イルミネーション 神奈川のイルミネーション さがみ湖イルミリオン

  5. まちを耕す本屋さん 横浜市南区の「本屋 象の旅」 本とじっくり向き合う場所に

人気タグ