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山口蓬春の古陶磁が奏でる美の世界
- 山口蓬春記念館 (葉山町)

日本画家の山口蓬春(1893~1971年)による写生や下図、古陶磁器のコレクションなど53点を前期(3月6日まで)、後期(3月8日~4月3日)に分けて展示する。
葉山町の自宅に近代数寄屋造りの名匠・吉田五十八が手掛けた画室を増築した蓬春は、室内に飾り棚を設け、自ら収集した中国や朝鮮、ペルシャなど古今東西の古陶磁などを並べ、愛(め)でながら制作に取り組んだ。愛蔵品は作品にも登場し、昭和30年代には花や果物などと組み合わせた静物画として多数描かれた。
「枇杷(びわ)」は、古九谷の鉢とビワがモチーフ。ぼかしや濃淡を入れる「隈(くま)取り」という技法を用い、濃い色彩で対象を立体的に際立たせて描いた。今展では、愛蔵品とそれらが描かれた作品を並べ、蓬春の創作の工夫や、美を追究する姿勢を見ることができるほか、古陶磁が日本画に描かれるまでの工程を写生や下図を交えて紹介する。
※4月3日まで。月曜休館。一般600円ほか。JR逗子駅からバス「三ヶ丘・神奈川県立近代美術館前」下車徒歩2分。問い合わせは046(875)6094。
2022年2月14日公開 | 2022年2月11日神奈川新聞掲載
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