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気になる バロック音楽の歴史たどるコンサート「C×Baroque」 県民ホール、3月から

小学校の半ばから中学校卒業まで川崎市内で過ごしたという大塚直哉。「チェンバロに出合ったのは中学生の頃」という(撮影・篠原栄治)
小学校の半ばから中学校卒業まで川崎市内で過ごしたという大塚直哉。「チェンバロに出合ったのは中学生の頃」という(撮影・篠原栄治)

 欧州で16世紀末から18世紀まで続いたバロック音楽の歴史をたどる「C×Baroque(シー・バイ・バロック)」と題したコンサートシリーズが、県民ホール(横浜市中区)で3月から始まる。日本を代表するチェンバロ奏者の大塚直哉が案内人となり、チェンバロを軸にバロック音楽の魅力をさまざまな角度から紹介する。

 「大塚直哉が誘うバロックの世界 Vol・1」と題する今回は、バロック音楽と共に生まれたオペラを取り上げる。バロック音楽を代表する作曲家といえば、バッハやヘンデル、ビバルディ。代表作も弦楽合奏曲が有名だ。一方、オペラでは「椿姫(つばきひめ)」や「カルメン」など近代の名作が思い浮かび、バロックとオペラはすぐには結び付かない。

 だが、「実はバロックとオペラは密接な関係にある」と大塚。和声などの完璧な調和を求めたルネサンス期の音楽を経て、人の心を動かす歌や詩の表現がバロック音楽の大きな原動力となった。「人の心が動かないと詩も生きない。バロック音楽の誕生と共に、今、教科書に載っているような美しいオペラのアリアなど歌曲の原点が生まれた」という。



県民ホールのチェンバロは古いフランスの様式を基に、パリのアトリエで1994年に製作された。「すごく丁寧に作られている」と大塚(撮影・兼岩俊和)
県民ホールのチェンバロは古いフランスの様式を基に、パリのアトリエで1994年に製作された。「すごく丁寧に作られている」と大塚(撮影・兼岩俊和)

 今回のコンサートでは、こうした歌曲をチェンバロの伴奏で紹介。ルネサンスとバロックの狭間(はざま)で新しい音楽を目指したカッチーニの「麗しのアマリリ」や、現在のオペラに最も近いとされるモンテベルディの歌劇「オルフェオ」、ヘンデルの「エジプトのジュリオ・チェーザレ」からの名場面を、ソプラノ歌手の鈴木美登里、中山美紀をゲストに迎えて披露する。

 「当時の作曲家はチェンバリストであり、チェンバロは合唱をリードする楽器だった。バロック音楽の案内役として、チェンバロは意外にいい」とほほ笑む。

 昨年まで同ホールで8年にわたって、チェンバロの魅力を紹介する音楽講座の講師を務めた。チェンバロは、弾き語りにも使われた小型のギターのような弦楽器リュートに、もっと幅広い音域を持たせて、歌に合わせやすくする発想から発展した楽器だという。

 「戦いの場面では緊迫した音も出せるし、リュートのような柔らかいアルペジオ(分散和音)も出せて、歌芝居に合う」と歌曲に寄り添えるチェンバロの魅力を語る。

 バロック芸術には、音楽に限らず、画家のレンブラントが光と影の対比を追求したように、異なる二つのものの出合いによって、大きなエネルギーを生み出すという特徴がある。

 今回は東洋の伝統楽器「笙(しょう)」を国際的に広めた宮田まゆみとコラボレーションし、一柳慧が1998年に作曲した「笙とハープシコードのための『ミラージュ』」も演奏する。「チェンバロと笙という全く違うものを掛け合わせるのはバロック的発想。面白いのではないか」と期待している。

 3月26日午後3時開演。全席指定で一般4千円ほか。問い合わせはチケットかながわ、電話(0570)015415(午前10時~午後6時)。

2022年2月16日公開 | 2022年2月16神奈川新聞掲載

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