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文豪が愛した神奈川名宿
福住楼(箱根町)の客室「桐三」 川端康成が執筆のため好んで宿泊、川音静かな客室
- 福住楼(箱根町)

1890(明治23)年創業。貴重な数寄屋づくりの建築物で、建築材料やデザイン、手法などの素晴らしさから建物すべてが登録有形文化財に指定されている。
特に竹が建材として使われている点に特色があり、その美しさを最大限に引き出したとして高く評価されている。17室すべてが異なる間取りで細部にまで粋な意匠と遊び心が施されている。

多くの文人に愛され、島崎藤村の小説「春」にも登場する。川端康成、大佛次郎、吉川英治、林芙美子らが訪れ、川端康成は原稿を執筆するために川音が静かな客室「桐三」を好んで宿泊した。

「当時若女将だった祖母は、夜になると火鉢を用意して、朝には編集者の方に扉に挟まれた原稿を渡していたそうです」と話すのは5代目の澤村吉之さん。「この建物をこの先どれだけ残すことができるかが大切な使命だと感じています」

2022年4月30日公開 | 2022年4月23日神奈川新聞掲載
福住楼(ふくずみろう)
住所 | 箱根町塔ノ沢74 |
---|---|
アクセス | 箱根登山鉄道で箱根湯本駅徒歩15分
|
電話 | 0460(85)5301 |
公式HP | http://www.fukuzumi-ro.com/ |
[おことわり]この情報は新聞掲載日時点での情報です。掲載日以降、内容に変更が生じる場合がありますのでご了承ください。
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