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森鷗外記念館で特別展「読み継がれる鷗外」 3部構成、7月31日まで

鷗外自筆の資料や写真も豊富に展示され、作品の背景をうかがうことができる=文京区立森鷗外記念館
鷗外自筆の資料や写真も豊富に展示され、作品の背景をうかがうことができる=文京区立森鷗外記念館

 文京区立森鷗外記念館(東京)で、特別展「読み継がれる鷗外」が開催されている。生誕160年・没後100年を記念した企画で、鷗外の著作が表現者たちにどのように受け止められてきたかを、作品と資料から解き明かしている。

 小説家、評論家、翻訳家、軍医の顔を持つ鷗外は1300点以上の著作を残し、多くの作家に影響を与えるだけでなく、研究者による多角的なアプローチが行われてきた。今回の展示では豊富な資料とともに、近代日本文学を代表する文豪に対する多様な視点が紹介されている。

 展示は、現代を生きる作家・研究者が鷗外を読み解く「読み継がれる鷗外」、明治時代から戦後の作家たちにとっての鷗外像をまとめた「語り継がれた鷗外」、鷗外が翻訳したアンデルセンの「即興詩人」をテーマにした「読み継がれる物語の系譜─『即興詩人』」の3部構成。「読み継がれる鷗外」では、鷗外を敬愛する小説家の平野啓一郎が企画に協力。鷗外作品をひもとく8人を選んだ。

 作家の宇佐見りんは「山椒大夫」を解読し、悲運の親子がたどり着く結末に「巨大で不条理な生」がある、と考察。そのほか作家の青山七恵、翻訳家・小説家のコリーヌ・アトラン、日本文学研究者のロバート・キャンベル、劇作家の永井愛、哲学者の中嶋隆博、作家の村田喜代子、詩人の平出隆らがそれぞれの視座から作品を解読した。

 「語り継がれた鷗外」では近現代の作家たちが鷗外について書き残した資料を紹介。与謝野晶子が「横浜貿易新報」(1924年5月26日付)に寄せた「森先生の文章を読んで肩の荷を卸(おろ)したやうな安心を得た」という感想文や、「近代一の気品の高い芸術家」と評した三島由紀夫の鷗外論などが紹介されている。

 オープニングセレモニーであいさつした平野啓一郎は「鷗外は巨大な存在で難解さもあるが、この企画を接点に作品を楽しんでもらえたら」と企画に込めた思いを語った。

 7月31日まで。5月23、24日、6月27、28日、7月26日は休館。一般600円ほか。問い合わせは同館、電話03(3824)5511。

2022年5月16日公開 | 2022年5月16日神奈川新聞掲載

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