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映画「プアン/友達と呼ばせて」 余命宣告を受けた青年が親友に頼んだのは切ない思い出をたどる旅だった

5日から川崎チネチッタなどで上映。
余命宣告を受けた男とその親友が、旅を通じて人生に向き合っていく青春ドラマ。スタイリッシュな映像とセンチメンタルな音楽の使い方に、プロデューサーを務めるウォン・カーウァイ監督の遺伝子が感じられる。
タイ出身のボス(トー・タナポップ=写真左)は、ニューヨークでバーを経営しながら享楽的な生活を送っていた。ある日、バンコクで暮らす友人ウード(アイス・ナッタラット=同右)からの電話で、彼が白血病で余命宣告を受けたことを知る。2人はかつて、ニューヨークで一緒に暮らした親友だった。ウードはボスに、昔の恋人たちに会うための旅の付き添いを頼む。
ニューヨークで甘くも切ない時を過ごした昔の恋人たちは、タイに帰国してそれぞれの暮らしを営んでいた。ウードの亡き父親が残した車で旅を続けながら、ニューヨーク時代を懐かしく振り返る2人。旅も終わりに近づいたころ、ウードはボスに会いたかった本当の理由を語り出す。それは2人が出会うきっかけを作った、ボスの昔の恋人・プリム(ビオーレット・ウォーティア)にまつわる物語だった。
軽妙でしゃれた雰囲気の作品が、後半では空気感が一変。過去のあやまちに苦しむボスとウードを、俳優陣が繊細に表現した。横浜市生まれのビオーレットが愛らしく、ドラマを動かす存在感を発揮している。
監督/バズ・プーンピリヤ
製作/タイ、2時間9分
2022年8月5日公開 | 2022年8月5日神奈川新聞掲載
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