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気になる 横浜みなとみらいホール
声楽家の藤木大地が初代プロデューサーに 横浜みなとみらいホール10月リニューアルオープン

野球少年だったという藤木。「野球の試合で国歌斉唱と始球式をするのが夢」とほほ笑む
野球少年だったという藤木。「野球の試合で国歌斉唱と始球式をするのが夢」とほほ笑む

 改修工事のため長期休館中の横浜みなとみらいホール(横浜市西区)が、10月21日にリニューアルオープンを迎える。「ときめく音楽を 海の見えるホールから」という新たなコンセプトを実現するべく、初代プロデューサーに声楽家の藤木大地(42)が就任。活動を始めている。

 同ホールは、国内外で活躍する音楽家をプロデューサーに迎える「プロデューサー in レジデンス」を新設。企画段階から音楽家と連携することで、ファンの心に残る企画性の高い演奏会の実現や、さまざまなスタイルで音楽を楽しむ機会が増えた現代社会に合った、音楽家自身のプロデュース力の向上を図るとしている。

 藤木は東洋人のカウンターテナーとして初めてオーストリア・ウィーンの国立歌劇場でデビューするなど、国際的にも高い評価を得ている。初代プロデューサーという役割に「ずっとプレーヤーとしてやってきたのに、人気球団から監督をやってくれと言われたようなもの」とプレッシャーを語る。

 だが、プロデュースには慣れている。テノールとして日本でデビューし、イタリアに留学するもオーディションは門前払い。失意のうちに帰国した。「20代後半の頃は全く仕事がなくて、地元の宮崎のホールやテレビ局に企画を持ち込んでいた」。再びウィーンへ渡ったが舞台には立てず、音楽祭の制作スタッフとして働き、大学院で音楽と併せて経営学を学ぶなど歌を諦めようとした時期もあった。その後、30歳でカウンターテナーに転向して成功。幅広く活躍するようになった現在も、自らの舞台の提案を自然に行っている。


横浜みなとみらいホールのリニューアル記者発表会での(左から)藤木、新井鷗子同ホール館長、ホールオルガニストの近藤岳=横浜市西区
横浜みなとみらいホールのリニューアル記者発表会での(左から)藤木、新井鷗子同ホール館長、ホールオルガニストの近藤岳=横浜市西区

 プロデューサーの任期は2021年9月からの2年間で、既に時間をかけて準備を進めてきた。「全国のホールの横のつながりが意外にない。地域のみなさんにいいものを聴いてほしいという思いは、どのホールも同じ」として、各地の劇場や主催者との共同制作を計画。横浜から福岡、広島、新潟、奈良など全国へと続く室内楽のコンサートを企画した。

 横浜では10月と来年2月に「みなとみらいクインテット」と名付けたバイオリン、ビオラ、チェロ、ピアノの一流演奏家らと共に、ベートーベンやシューベルトの歌曲を、自身の歌で観客に届ける。ピアノ五重奏や弦楽器だけの曲もあり、豊かな構成のプログラムを用意した。クインテットの顔ぶれは演奏会ごとに異なり、多くの演奏家に「横浜みなとみらいホールのファミリーになってほしい」との願いが込められている。

 「音楽職業人の育成」もプロデューサーの仕事として掲げる。客員教授を務める洗足学園音大(川崎市高津区)と提携し、学生たちが立案し、出演交渉や広報活動、当日の運営などに取り組むコンサートを11月に行う。学生は自身をアピールする機会になり、ホール側も優秀な人材を早くから確保できるという。

 世界的なコンクールで入賞するなど注目の演奏家を集めた「みなとみらい・ワールドガラ」も企画。「毎年続けていきたい」とし、来年7月にはピアニストの反田恭平らが出演予定だ。

 「あちこちに広げて、土壌をつくることが僕の2年間の役割ではないか。次の世代の人たちが、種をまいて、刈り取れるように」と抱負を語った。

藤木大地出演コンサート
(10月を除き、会場は同ホール)

「横浜18区コンサート・藤木大地&みなとみらいクインテット」10月17日・磯子区民文化センター杉田劇場ホール/18日・県立音楽堂、いずれも午後3時開演。3千円。

「井上道義指揮 NHK交響楽団」11月3日、午後5時開演。マーラー「リュッケルトの詩による5つの歌曲」。S席8500円ほか。

「横浜みなとみらいホール×洗足学園音楽大学 藤木大地と学生が作るコンサート」11月28日。500円。

「藤木大地&みなとみらいクインテット」2023年2月16日。

同ホールの主なリニューアル記念事業

「沼尻竜典指揮 神奈川フィルハーモニー管弦楽団」10月29日、午後3時開演。R・シュトラウス「アルプス交響曲」。S席7500円ほか。

「ヨコハマ・ポップス・オーケストラ2022」10月30日、午後5時開演。沼尻竜典指揮、神奈川フィルハーモニー管弦楽団。挾間美帆「ベイ・プロムナード」世界初演。S席5千円ほか。

「ミュージック・イン・ザ・ダーク」11月1日、午後3時開演。バイオリン/和波孝 、川畠成道ほか。ビバルディ「四季」。4千円。

横浜音祭り2022 クロージングコンサート「反田恭平&Japan National Orchestra」11月6日、午後3時開演。ベートーベン「ピアノ協奏曲第2番」。S席7千円ほか。

「横浜市招待国際ピアノ演奏会第40回記念特別公演 マルタ・アルゲリッチ&海老彰子 デュオ・リサイタル」11月17日、午後7時開演。モーツァルト「2台のピアノのためのソナタ」。S席1万4千円ほか。

「近藤岳オルガン・リサイタル」11月25日、午後7時開演。ビドール「オルガン交響曲第6番」。3千円。

※問い合わせは横浜みなとみらいホールチケットセンター電話045(682)2000。

2022年8月31日公開 | 2022年8月31日神奈川新聞掲載

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