とれたて
カキ
薙澤さん夫妻(川崎市麻生区)のカキ 日々の充実感が味にも反映
- 薙澤さん夫妻(川崎市麻生区)

のどかな緑が広がる川崎市北西部の岡上地区。1万4400平方メートルの畑で薙澤(なぎさわ)正巳さん(54)、直美さん(50)夫妻がカキを中心に野菜や果物を栽培している。例年は10月からカキの収穫がスタートするが「今年は色づくのがはやい」と、正巳さんは話す。
栽培する品種は「前川早生(わせ)次郎」「松本早生富有(ふゆう)」「富有」「太秋(たいしゅう)」など7種350本以上。収穫は太秋から始まり、10月中旬頃に前川早生次郎、松本早生富有が本格化しピークを迎え、11月中旬まで続く。

ここ数年、力を入れるのが太秋。味の良さから栽培本数を増やしているが「見た目が、理解されにくい」と、ポツリ。カキはつるりとしたイメージだが、太秋は表面にひび割れのような「条紋(じょうもん)」があるのが甘くておいしい証だという。ヘタの部分はあまり色づかず、青いのが食べ頃。ナシやリンゴに似たシャキシャキとした食感で、あふれる果汁は驚くほど甘い。「ぜひ、おいしい太秋を選んでほしい」と話す。

前川早生次郎は硬めで凝縮した甘み、松本早生富有は果汁が多く、柔らかいのが特長だ。太秋も含め、日を置くと熟して柔らかくなり、甘みも増すが、同時に品種の特長が失われる。好みに合わせた味わいを楽しみたい。
正巳さんは就農して20年ほど。両親と3人で畑を守ってきたが、高齢になり一線から退くのを機に、直美さんも畑に入るようになった。それまで農業には全く興味が無かった直美さんだが、ファッションを楽しんだり、自宅直売所を始めたりして、独自の楽しみ方を開拓。持ち前の笑顔と細やかな気配りでファンを増やしている。
350本の木を二人で剪定、摘蕾(てきらい)摘果し、ブルーベリーや野菜も栽培。忙しい毎日を送るが、大好きだというアウトドアや旅行も満喫する。ロスを最小限に抑えながら日々を楽しむ二人のカキは、その充実感が味にも反映されているようだ。
お薦め品
◇カキ 1キロ500円~(品種による)
ここで買える
JAセレサ川崎大型農産物直売所「セレサモス」麻生店
住所 | 川崎市麻生区黒川172 |
---|---|
アクセス | 小田急線黒川駅徒歩6分
|
電話 | 044(989)5311 |
営業時間 | 午前9時半~午後3時 |
定休日 | 水曜 |
備考欄 | 駐車場あり。自宅直売所の詳細は、セレサモス麻生店に問い合わせ |
[おことわり]この情報は新聞掲載日時点での情報です。掲載日以降、内容に変更が生じる場合がありますのでご了承ください。
※魚介類や野菜など生鮮食料品の価格・種類は、水揚げ量や収穫量、天候などの影響で変動します。
2022年9月30日公開 | 2022年9月29日神奈川新聞掲載
オススメ記事⇩
この記事に関連するタグ
シェア、または新聞を購入する
- LINE
- URLコピー
- 掲載日付の
新聞を買う
推しまとめ
かながわの地域ニュースなら
「カナロコ」

「神奈川」の事件・事故、話題、高校野球をはじめとするスポーツなど幅広いローカルニュースを読むなら、地元新聞が運営するニュースサイト「カナロコ」がおすすめ。電子新聞が読めたり、便利なメルマガが届く有料会員もあります!