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第30回平櫛田中賞に棚田康司さん 茅ケ崎市在住の現代彫刻家

受賞作「つづら折りの少女 その4」(2021年、ミヅマアートギャラリー提供)
受賞作「つづら折りの少女 その4」(2021年、ミヅマアートギャラリー提供)

 優れた木彫作家に贈られる「第30回平櫛田中(ひらくしでんちゅう)賞」(岡山県井原市主催)に、茅ケ崎市在住の現代彫刻家、棚田康司(たなだこうじ)(53)の「つづら折りの少女 その4」が選ばれた。「これまで人並みにやってきたといえるのは彫刻だけ。これからも制作の中に可能性があることを信じる」と改めて彫刻への意気込みを語る。

 同賞は、彫刻家の平櫛田中(1872~1979年)が、自身の百寿に際し私財を投じて創設。美術評論家や彫刻家らの選考委員に推薦された候補者の中から選考している。

 受賞作「つづら折りの少女 その4」(2021年)は、長いベールとドレスをまとった高さ約1・1メートルの少女像。はかなげな表情と、上下に伸びたドレスの流れるようなドレープが印象的な作品だ。19年から取り組む作品群の新作で、少女の姿からは、存在の強さと神秘性も感じられる。同賞の選考では「木彫における伝統性と現代性を高いレベルで融合させている」と評価された。


「体が動く限り彫刻を続けたい」と話す棚田康司=茅ケ崎市
「体が動く限り彫刻を続けたい」と話す棚田康司=茅ケ崎市

 棚田はクスノキを素材に、「一木造(いちぼくづくり)」で造形する。1本の木材を外から彫り込む、日本古来の木彫技法だ。作品のテーマは一貫して「人間表現のあり方」。神秘的な表情の少年少女像を数多く手がけ、注目を集めてきた。受賞作品は、葛藤しながらも彫り続ける制作過程が、幾重にも曲がりくねって続く「つづら折り」の山登りと似ていることから名付けたという。

 近年は練馬区立美術館、伊丹市立美術館などで個展を開催。来年の秋には、田中美術館で受賞記念展を予定している。「考えるだけで、胸がわくわくする」と目を輝かせる。

 26日~11月26日、ミヅマアートギャラリー(東京都新宿区)で個展「棚田康司展 はなれていく、ここから」を開催。新作のほか、コロナ禍をきっかけに描き始めた絵の作品も初披露する。

2022年10月17日公開 | 2022年10月17日神奈川新聞掲載

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