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24日に地元横浜でライブ
きっかけはバイト先の社長 瑛人が明かす「香水」誕生の裏側

横浜市旭区出身のシンガー・ソングライター瑛人(えいと)(25)が24日、地元横浜のライブハウスで気心の知れた仲間たちを集めたライブ「JERSEY EIGHT」を行う。「DJあり、ラップあり。『香水』は歌えるかな」とおどける瑛人に名曲誕生の裏側を聞いた。
「まだ瑛人のことを誰も知らない頃から、同じタイトルで開いてきたライブ。最初はお客さんなんていなくて、友人のアーティストが集まっていました。今回は『DJ CHARI』さんのDJタイムに、『輪入道』さんのラップ。僕は6、7曲歌えたらいいな」と楽しそうに話す瑛人。
ライブにも参加するバンド「ヤバイTシャツ屋さん」が、瑛人の大ヒット曲「香水」をカバーしており、「自分たちの物だ、と宣言したんですよ。僕もつい『取り返しに行きます』と言ってしまったので、今、『香水』は彼らのものかもしれない。当日、どっちが歌うんでしょう」と笑う。

「香水」で一気に名を知られ、2020年のNHK紅白歌合戦に出場。日本レコード大賞「優秀作品賞」、日本ゴールドディスク大賞「特別賞」を受賞したが、歌手への道を本格的に歩み始めたのはその1年ほど前だ。
県立横浜緑園総合高校(現・横浜緑園高校、同市泉区)を卒業。高校時代は「文化祭を見に行って、ダンス部のギャルと一緒に踊りたくて入学したんですけど、単位制で週3日くらい行けばよかった。ダンスは熱心にしてましたね」と振り返る。横浜駅近くの商業施設・横浜ビブレ内にあったスニーカー店で働いていたが、ダンスを通じて音楽に興味を持ち、音楽の専門学校に入学した。
「大学に行くと400万円かかると聞いて、それぐらいは使っていいと思っていた」と、シングルマザーの母に借金を申し込んで学校に通った。
だが、専門的な授業内容についていけず、途中で退学した。仲間たちとセッションするのは好きで、集まっては詩を口ずさんで曲を作っていたという。

19年4月に「香水」を含む3曲を収めたデジタルシングルを初リリース。活動に悩んでいたところ、コロナ禍でのステイホームと重なり、「香水」をカバーした多数の動画が視聴を集めて交流サイト(SNS)で話題に。数々の音楽チャートで1位を獲得し、紅白出場につながったという。
歌詞に登場する「ドルチェ&ガッバーナ」は、当時アルバイトしていたハンバーガーショップ「ペニーズダイナー」(同市中区)の男性社長がつけていた香水だという。朝まで一緒に飲み、「ちょっと持ってて」と社長が差し出した香水瓶をポケットに入れたまま、仲間とのセッションに出かけた。ギターに合わせて歌詞をつむいでいくと、歌詞にあるように、別れた彼女のことを思い出しながら「ちょうどポケットにあった香水をつけてみたら、いい感じで。そのまま歌詞にしたんです」と明かす。
「何でもない時間に幸せを感じられるような、小さなことにあるビッグピースを見つけて、歌っていけたらいいですね」
◇
「JERSEY EIGHT」は、YOKOHAMAベイホール(同市中区)で午後6時半開演。料金はオールスタンディングで4800円。学生証の提示で1800円をキャッシュバック。小学生無料。別途ドリンク代600円が必要。問い合わせはキョードー横浜、電話045(671)9911(平日午前11時~午後3時)。
2022年11月12日公開 | 2022年11月11日神奈川新聞掲載
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