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台湾映画「アメリカから来た少女」 陰影が映し出す、少女の心の軌跡

「アメリカから来た少女」
「アメリカから来た少女」

 12日から横浜シネマリンで上映。

 台湾出身のロアン・フォンイー監督の自伝的作品。母親の病気による生活の変化を受け入れられず、素直になれない少女の心の成長を描く。

 重症急性呼吸器症候群(SARS)が猛威を振るった2003年、米ロサンゼルスで暮らしていたファンイー(ケイトリン・ファン=写真)は母と妹と共に台湾に帰国する。乳がんになった母の治療のためだったが、5年間暮らしたアメリカ生活になじんでいたファンイーは不満を隠せなかった。

 術後の不調を抱える母親は悲観的になり、夫との関係もぎくしゃくし始める。窮屈な学校生活になじめず、家族に八つ当たりするファンイーはネットカフェに入り浸り、母親への不満をブログにぶつける。ブログを見つけた教師は「憎しみと愛は表裏一体」と彼女を諭し、学校内のスピーチコンテストで母親への思いを話すよう促す。

 ファンイーは前向きに原稿に取り組むが、スピーチコンテストの前日、家族の不和に心を痛めていた妹のファンアンが発熱。SARSの疑いで病院に隔離されることになってしまう。

 大部分のドラマは一家が暮らすアパートの中で展開され、俳優陣の繊細な演技が際立つ。室内の陰影もそれぞれの悲嘆や苦悩を雄弁に伝えており相乗効果を生み出している。SARSが市民の生活にじわじわと影響を及ぼしていく様子もリアル。感染症が人々の心に落とした影を思う。

 監督/ロアン・フォンイー
 製作/台湾、1時間41分

2022年11月11日公開 | 2022年11月11日神奈川新聞掲載

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