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注目の若手ピアニストが子どもたちに伝える金言 横浜で演奏会

  • 横浜みなとみらいホール(横浜市西区)

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小・中学生との交流会の様子(撮影・藤本史昭)
小・中学生との交流会の様子(撮影・藤本史昭)

 国際的に活躍する若手ピアニストを紹介する「横浜市招待国際ピアノ演奏会」が2022年11月、同市西区の横浜みなとみらいホールで開催された。演奏会に先立ち、小・中学生との交流会や取材会も実施。出演者自身の体験を元にした率直な言葉が聞かれた。

 参加したのはフランス出身のレミ・ジュニエ(エリザベート王妃国際音楽コンクール第2位)とテオ・フシュヌレ(ジュネーブ国際音楽コンクール第1位)、日本から小林愛実(ショパン国際ピアノコンクール第4位)と大和市出身の石井楓子(グリーグ国際ピアノコンクール第1位)。

 交流会では約20人の子どもたちを前に、ラベルやシューマンなどを演奏した。子どもたちからは「演奏する前にはどんなことを考えていますか」「思うように弾けないときはどうすればいいですか」といった質問が寄せられ、それぞれが真摯(しんし)に答えていた。

 ジュニエと石井はピアノだけでなく、オーケストラや声楽なども聴き、世界を広げるようにアドバイス。小林は「どんな道に進んでも音楽の素晴らしさを感じてほしい」、フシュヌレは「音楽は世界共通の言葉。自分で扉を開いていくことができる。音楽を満喫することで、人生が豊かになる」とメッセージを送った。


後列右から時計回りに、テオ・フシュヌレ、石井楓子、小林愛実、レミ・ジュニエ(撮影・藤本史昭)
後列右から時計回りに、テオ・フシュヌレ、石井楓子、小林愛実、レミ・ジュニエ(撮影・藤本史昭)

 取材会では、同ホールについて「素晴らしい音響」と口をそろえた4人。フシュヌレは「観客に肯定的に受け入れてもらえている感覚で心地いい」と笑顔を見せた。

 若い世代のファンを増やすというクラシック界の課題についても言及。小林は米国での留学経験を元に「かしこまって行くというより、安い値段で聴ける身近な場であれば」とし、「最近は配信されることも多いが、やはり生の音楽を聴いてほしい」と希望を話した。

 ジュニエは「無理して多くの人を引き込むより、今日のような若い世代との交流を大切に続けていくべきだ」と意見を述べた。

 現在はスイスを拠点にする石井は「欧州にいるとクラシックが過去から続く音楽だという感覚を、日本にいる時より感じられる」と言い、「ドイツの作曲家に興味を持って勉強しているが、三善晃のピアノコンチェルトもやりたい」と今後の活動に意欲を見せた。

2023年1月11日公開 | 2023年1月9日神奈川新聞掲載

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