とれたて
ホウレンソウ
教えて!緒方湊くん 野菜ソムリエプロに聞くおいしい野菜&フルーツの見分け方<ホウレンソウ編>

冬が旬のホウレンソウはビタミン、ミネラルが豊富で、緑黄色野菜の王様と言われるくらい、栄養価の高い野菜の一つです。葉先にはβカロテン、ビタミンCなどのビタミン類、根元には鉄、カルシウム、マグネシウム、マンガンなどのミネラルが豊富です。
「ホウレンソウ」という名前は、何から付けられた?
A 原産地名から
B ホウ・レンソウさんが品種開発したから

正解はA、原産地名からです。
諸説ありますが、「ホウレンソウ」という名前は原産地であるペルシャを表す“ポーリン”が転じて“ホーレン”になったという説があります。日本へは江戸時代に中国から東洋種が渡来し、明治時代に西洋種がフランスから持ち込まれ、大正末期から昭和初期にかけて、東洋種と西洋種の交配品種がつくられ、日本各地に伝わりました。
現在私たちが食べているホウレンソウのほとんどは東洋種と西洋種の良いところを掛け合わせた交配品種(中間種)です。えぐみも少なく食べやすいホウレンソウです。
〈東洋種と西洋種〉
葉先が三角でアクが少ないのが東洋種、葉先が丸く厚みがあり香りが強いのが西洋種です。ごまあえやナムルは東洋種、ベーコンと炒めて食べるなら西洋種がおすすめです。また、最近ではアクを気にせずそのまま生で食べる事の出来るサラダホウレンソウなどの種類もあります。
〈根の切り口に注目〉
ホウレンソウを見るポイントの1つに根の切り口があります。冬は寒いため生育が遅く、背が伸びにくくなり、寒さに耐えるため茎が太くなります。根の切り口が太いのは力強く成長している証拠で、根元の赤みが強いほど、甘みが強く栄養素も多いホウレンソウです。夏のホウレンソウは成長が早く、栄養を蓄える前に収穫されますが、冬のホウレンソウはじっくりと成長し栄養を蓄えるので、ビタミンの量は夏のホウレンソウの約3倍近くもあります。
〈おひたしにかつおぶしでカルシウムの吸収率がアップ〉
かつおぶしに含まれているビタミンDが、ホウレンソウのカルシウムの吸収を高めます。普段何げなくしていた組み合わせは、理にかなっていたのです。さらにβカロテン、ビタミンK、ビタミンEの吸収率を上げるには、おひたしにしょうゆをかける際に、1滴オリーブオイルやゴマ油などを足してみて下さい。βカロテンやビタミンK、ビタミンEなどの油脂に溶けやすい栄養素も多く含んでいるので、油脂と一緒に摂取することで体内への吸収率が高まります。
〈家庭菜園におすすめ〉
ホウレンソウは、プランターでも畑でも育てられます。夏の暑さと直射日光が苦手なため春まき、秋まきが一般的ですが、改良された夏まきの品種もあります。春は西洋種、秋は東洋種、中間種は春と秋で栽培できます。半日陰の場所があれば、その場所でホウレンソウを栽培してみましょう。種まきから1~2カ月で収穫できます。
2023年1月12日公開 | 2023年1月12日神奈川新聞掲載
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