気になる 今年はポップな「DANCE WITH GHOST」 横浜赤レンガ倉庫に屋外スケート場「アートリンク」
- 横浜赤レンガ倉庫(横浜市中区)

横浜の冬の風物詩、屋外スケート場「アートリンク」が横浜赤レンガ倉庫(横浜市中区)で開かれている。毎年さまざまなアーティストを招いて氷上を彩っているが、今年は現代美術家のサイトウユウヤ(40)が「DANCE WITH GHOST」をテーマに、ポップで色彩豊かな空間を演出している。
サイトウは木材を湾曲させる曲木(まげき)技法やデジタル技術を組み合わせ、「人間と都市の関わり」をテーマに立体作品を手がけてきた。
今回のアートリンクでは、質量や性別の概念がない「GHOST(ゴースト)」をデジタル空間に生きる現代人と重ねて創作した。

作品は全体で100メートルを超える壁画と、拡張現実(AR)を融合させている。壁画はカラフルでダイナミックな絵の具のストロークを背景に、ゴーストや棒キャンディー、ベンチなど身近なアイテムをポップな色彩でユニークに表現。よく見ると最寄り駅の一つ、みなとみらい駅のサインなど横浜の風景も登場する。
「人、モノ、出来事が過密に交わり、2度と同じ景色を繰り返さない都市は新たな出合いがあふれている。その混沌(こんとん)とした世界から新しい文化が生まれる」とサイトウ。パブリックアートを手がけるのは初めてで、「昨年5月まで丸6年、山下町で暮らし、赤レンガ倉庫は夜の散歩コースだった。滑ったこともあるなじみ深いアートリンクでの挑戦にとてもわくわくした」と振り返る。

入場ゲートでは曲木技法で制作したかわいいゴーストが出迎えてくれる。サイトウは「ゴーストがリアルとデジタルの二つの世界を結ぶ。境界線を遊ぶような感覚でスケートを楽しんでほしい」と笑顔で話す。
AR作品は、会場内で配布するQRコードをスマートフォンで読み込むと、画面上にゴーストや文字などの3D映像が現れる。写真や動画を撮って、楽しみながら気軽にアートと触れ合える。「ゴーストたちと一緒に思い出を作ってほしい」
アートリンクは2月19日まで。一般700円ほか。付き添い観覧料200円、貸し靴料500円。問い合わせは同倉庫1号館、電話045(211)1515。
2023年1月18日公開 | 2023年1月16日神奈川新聞掲載
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