とれたて
小松菜
教えて!緒方湊くん 野菜ソムリエプロに聞くおいしい野菜&フルーツの見分け方<小松菜編>

煮浸し、ナムルなど何かと使い勝手の良い野菜の一つ「小松菜」。横浜市の生産量は全国トップクラスで、都筑・港北・戸塚区などで多く生産されています。小松菜は横浜を代表する野菜の一つなのです。
<意外と知られていない小松菜の栄養>
ビタミンA(βカロテン)やビタミンC、E、カルシウム、鉄分などが豊富で、100㌘(2株)でβカロテンは一日の必要量を大きくクリア、ビタミンCは半分近くがとれます。カルシウムはホウレンソウの3.5倍、鉄分は1.4倍もあり、丈夫な骨づくりに不可欠なビタミンKも含まれています。シュウ酸がないのでエグミが少なく、生食もできます。
<食べ合わせ>
小松菜に多く含まれるカルシウムの吸収率を上げるには、マグネシウムを多く含む大豆製品と一緒に食べると良いです。またβカロテンは脂溶性なので、油と一緒にとると吸収率が上がります。小松菜と厚揚げの煮浸しは、おいしいだけでなく理にかなった組み合わせです。
小松菜のエグミが出にくい調理方法は?
A・短時間でさっとゆでる
B・長時間しっかりゆでる
正解はA、短時間でさっとゆでるです。
ホウレンソウと小松菜は似ていますが、ゆで方が異なります。たっぷりのお湯で短時間ゆでるのですが、ホウレンソウは沸騰したお湯、小松菜はコップ1杯の水で少し温度を下げたお湯でゆでます。長時間ゆでるとしなっとして歯ごたえがなくなり、エグミも出ますので、短時間にしましょう。アブラナ科の野菜をゆでる場合は、沸騰したお湯にコップ1杯の水を足して少し温度を下げるとよいです。沸騰したお湯だとエグミが出やすくなります。ホウレンソウはアクがあるので、ゆでたら冷水にさっと漬けてザルにあげましょう。小松菜はアクも少なく、クセもないので生で食べることができます。加熱する場合は短時間で、加熱し過ぎないようにして下さい。
2つの野菜に共通してお薦めするのは、ゆでる前に根の部分を水に浸すことです。野菜は収穫後、時間が経つと水分が抜け、しなしなにしおれます。洗った後、ゆでる前に15分程度冷水に浸すと、生き生きとした姿に戻ります。そうすることで茎や葉に水分が行き渡る上、ゆでるとその水分で蒸し焼きの状態になるので、短時間でゆでることができます。炒める時も、生でも、根の部分を水に漬けることでおいしく食べられます。
<保存の方法>
湿らせた新聞紙やペーパータオルで包み、ビニール袋に入れて乾燥しないようにし、葉先を上にして立てた状態で冷蔵庫の野菜室に入れます。乾燥が苦手なので、ビニール袋に入れ冷蔵庫の冷気から守ります。冷凍する場合、水洗いし水分をしっかりふき取り、食べやすい長さに切って冷凍保存袋などに入れ、空気をしっかり抜きましょう。
プロフィール:緒方 湊(おがた・みなと) 2008年3月生まれ。6歳で野菜づくりを始める。8歳で野菜ソムリエ、10歳で野菜ソムリエプロに合格(いずれも当時の最年少記録)。横浜DeNAベイスターズの大ファン。
2023年1月27日公開 | 2023年1月26日神奈川新聞掲載
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