気になる
シネマ散歩
北村匠海×中川大志×松岡茉優×古川琴音 映画「スクロール」若者たちのリアリティ溢れる青春譚

3日から横浜ブルク13などで上映。
「嫌なことは忘れてしまい、関わらなければいい」とやり過ごしても、いつかは向き合う時が来る。まさにその瞬間に直面した若者4人の奮闘を、社会問題と絡めながら正面から描く。
「死にたい 死んでしまいたい」とスマートフォンの画面に入力する会社員の「僕」(北村匠海=写真左)。ある日、同僚の「私」(古川琴音)が、パワハラ上司のコダマに向かい、「コダマ まじ死んでほしい」と言い放つ。それは「僕」が交流サイトにアップしたテキストのタイトルだった。
一方、「僕」と同じ大学出身のユウスケ(中川大志=同右)は、テレビ局での仕事も、次々と相手を変える恋愛も適当にこなして生きてきた。だが、顔も忘れていた友人の自殺が気にかかり、「僕」に取材協力を依頼する。
「私」の友人で、常に結婚相手を探している菜穂(松岡茉優)は、そんなユウスケと出会い、彼との結婚に向けてのめり込んでゆく。
自らの死を夢想する「僕」や、自殺した女性アイドルなど、死のイメージが全体を覆うが、重苦しさよりも、現代ならではのライトな感覚を積み重ねた描写が印象に残る。
冒頭に登場するバーは、横浜市中区元町の「クリフサイド」。現実と虚構が入り交じった観念的な場面が、ワンショットで続く。トンネル手前に立つこの建物が、立地も含めてぴたりとはまっていた。
監督・脚本/清水康彦
製作/日本、1時間57分
2023年2月3日公開 | 2023年2月3日神奈川新聞掲載
オススメ記事⇩

27日から横浜ブルク13などで上映。 架空の島を舞台に繰り広げられる、奇妙で悲劇的な人間ドラマ。島を覆う黒い雲と冷た...

20日からTOHOシネマズららぽーと横浜などで上映。 狭い路地を駆け抜けたり、追走する車を一気に出し抜いたり、と派手...

13日からイオンシネマ港北ニュータウンなどで上映。 映画プロデューサー、ハーベイ・ワインスタインによる性暴力をスクー...
この記事に関連するタグ
シェア、または新聞を購入する
- LINE
- URLコピー
- 掲載日付の
新聞を買う
推しまとめ
かながわの地域ニュースなら
「カナロコ」

「神奈川」の事件・事故、話題、高校野球をはじめとするスポーツなど幅広いローカルニュースを読むなら、地元新聞が運営するニュースサイト「カナロコ」がおすすめ。電子新聞が読めたり、便利なメルマガが届く有料会員もあります!