とれたて
産地直売
甘み濃厚、まさにスイーツ ありまね農縁(川崎)のミカン
- ありまね農縁(川崎市宮前区)

「コンセプトは“自分が食べたいもの、おいしいものしか作らない”」と、力強く話す白井大輔さん(46)。約2千平方メートルの畑で年間50品種以上を栽培している。中でも、かんきつ類のおいしさが評判だ。
マイヤーレモンやライム、不知火(デコポン)、ミカンなど、かんきつ類は7品種。一部は接ぎ木して種類を増やしたという。例年1~2月に販売するのは、2005年に品種登録されたミカン「麗紅(レイコウ)」。一般的な温州ミカンよりも大ぶりで、外皮と房の薄皮「中果皮」が薄い。味も香りも濃いのが特長だ。

「1月の降雪予報前に全て収穫し『酸抜き』してから販売している」と白井さん。温度湿度が一定の蔵で寝かせ、酸味を落ち着かせるという。まろやかながら芯のある、心地よい酸味が強い甘みと香りを引き立て、スイーツのように濃厚な状態で販売する。
麗紅の木は3本あり、毎年春に剪定(せんてい)する。鳥などの食害から実を守るためのトゲがあり「特に上に伸びた緑色の枝はトゲが鋭い。実にキズが付くことがあり、収穫も危険」と話す。

13年前に会社員を辞め、祖父の畑を継ぎ就農した。当時は家族の誰も本格的な農業をしておらず、竹やぶや荒れた畑の開墾からスタート。晩酌に使おうとライムなどの木を植えたが、実がなるまでに3~4年はかかる。その間、講習会などで知識を増やし、畑を作り野菜を育てるうちに、農業が楽しくなったという。
今では「春から秋に収穫する野菜は朝採れしか出さない」「畑は収穫が終わったら土作り。作物ごとに変えて、1カ月かける」という熱の入れようだ。全ての作業を妻の理恵子さんと2人だけで行い、夏はかなりの忙しさになる。それでも「おいしいものを作って、喜んでもらいたい。それが原動力」。

ありまね農縁
住所 | 川崎市宮前区南野川1の41の15 |
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アクセス | 東急田園都市線鷺沼駅からバスで子(ね)の神下車2分
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定休日 | 春まで休業 |
備考欄 | 問い合わせは、インスタグラム@arimanefarmから |
[おことわり]この情報は新聞掲載日時点での情報です。掲載日以降、内容に変更が生じる場合がありますのでご了承ください。
2023年2月16日公開 | 2023年2月16日神奈川新聞掲載
※魚介類や野菜など生鮮食料品の価格・種類は、水揚げ量や収穫量、天候などの影響で変動します。
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