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全国ツアー
歌心あふれる演奏、人気は健在 ピアニスト・反田恭平、JNO率いて全国ツアー
- ミューザ川崎シンフォニーホール(川崎市幸区)

世界的ピアニストの反田恭平が2月、自身が設立した交響楽団「ジャパン・ナショナル・オーケストラ」(JNO)を率いて全国ツアーを行った。ミューザ川崎シンフォニーホール(川崎市幸区)では、客席から拍手喝采を受け、人気ぶりを示した。
演目は、自ら指揮したマーラーの交響曲第1番「巨人」(室内オーケストラ版)と、ピアノを弾きながら指揮も行う“弾き振り”でのショスタコービッチの「ピアノ協奏曲第1番」。
ショスタコービッチの同曲は、時にピアノを差し置いてトランペットが活躍する特異なピアノ協奏曲。日本フィルハーモニー交響楽団のソロ・トランペット奏者、オッタビアーノ・クリストーフォリによるメリハリの効いた巧みな演奏と相まって、立体的で疾走感にあふれたオーケストラの演奏が素晴らしかった。
反田はロシアに留学し、ショスタコービッチと親しかったミハイル・ボスクレセンスキーに師事し、ロシアピアニズム(ロシアの伝統的な奏法)を受け継いでいる。それだけに、端正で歌心にあふれた演奏だったように思う。
華麗なピアノで客席を魅了し、そのまま水平にスライドするようにオーケストラの指揮へ。音楽の自然な流れが心地よかった。
反田は、4月から横浜みなとみらいホール(横浜市西区)の第2代プロデューサーinレジデンスに就任する。新しい試みとして、パイプオルガンデビューも予定されている。今後の動向も楽しみだ。
2023年3月29日公開 | 2023年3月27日神奈川新聞掲載
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