とれたて
産地直売
60種以上栽培、採れたてをランチで提供 齋藤農園と農家レストラン「Village SEDO」(川崎市麻生区)

江戸時代から300年以上、代々農業を営む齋藤農園(川崎市麻生区)。現在は齋藤聖子さん家族が約6千平方メートルの畑で、年間60種以上の野菜や果物を栽培している。昨年には農家レストランをオープン。採れたての野菜を使ったランチは好評で、忙しい日々を送っている。

春はブロッコリーやエンドウ、夏はキュウリやトマトなどの夏野菜やスイカ、秋はカキやクリ、クルミ、冬は白菜や大根、赤ちゃんの頭ほどの大きさになる「獅子柚子」など、定番野菜から珍しい果物まで幅広く栽培。今は夏野菜準備の端境期だが、原木シイタケや川崎の伝統野菜であるのらぼう菜を収穫している。
のらぼう菜は9月に種まきし、土作りをしっかり行ってから10月上旬に定植。冬を越し、収穫は4月中旬まで続く。茎や先端のつぼみ近くに甘みがありおいしく、油との相性も良い。レストランではパスタ3種に使用し、提供している。

聖子さんが本格的に農業を始めたのは7年ほど前。自宅で食べる野菜を作っていたが、広い畑を活用しきれなかった両親から引き継いだ。かながわ農業アカデミーで研修を受け、独学で畑に緑を増やしたが、経験不足や獣害もあり「毎年、成功と失敗を繰り返していますね」と話す。
人手が足りないため、3年前には体験農園の希望者を募った。週1回、栽培と収穫の苦楽を共にしている。

レストランのオープンには意外な経緯があった。手作りのユズのマーマレードが好評で、5年ほど前に加工場の設置を模索し始めた。レンタルキッチンの需要を見込むと、設計会社のアドバイスで飲食スペースがあるレストランに話が発展。体験農園の利用者からシェフの立候補があり、屋号の「セドムラ」を店名に農家レストランになったという。
「ガーデニングが好きなの」と話す聖子さんの主婦生活は数年で一変した。新鮮野菜の料理と共に、四季を感じる庭園も楽しめる。


齋藤農園/Village SEDO(ビレッジ セド):川崎市麻生区下麻生2の47の5。小田急線柿生駅からバスで下麻生下車5分。レストランは木~日曜午前11時~午後4時。直売は午前11時~無くなり次第終了(収穫が無い時季や雨天時は休み)。電話070(8967)1167。
お薦め品
・のらぼう菜:1袋100円
・ブロッコリー(脇芽):1袋100円
※魚介類や野菜など生鮮食料品の価格・種類は、水揚げ量や収穫量、天候などの影響で変動します。
2023年4月8日公開 | 2023年4月6日神奈川新聞掲載
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