とれたて
産地直売
イチゴに匹敵する高糖度 あしがら内藤農園(大井町)の「フルティカトマト」

中玉トマト「フルティカトマト」のみを栽培し、その味わいを追求する内藤光さん・明子さん夫妻の農園「あしがら内藤農園」(大井町)。大井町役場と湘光中学校の間にある3棟のビニールハウスでは、11月~翌7月中旬まで収穫が行われ、直売所も設置する。

同農園のフルティカトマトの特徴はフルーツのような甘みだ。通常、中玉品種で1粒40~50グラムほどだが、内藤さんの作るトマトは25グラム前後。水の量を絞ることで小ぶりになるが、イチゴと匹適する高い糖度を実現する。
ゼリー部分はまさにゼリーのような弾力のある食感。上品な酸味で果肉部分の甘みをより引き立てる。「直売所からの購入数も増えているので、味を認めてもらえているのでは」と自信をのぞかせる。

室温など園内の環境をITも使って管理するが、樹の状態から現状を判断し、何をするかは生産者の経験値によるところ。水を絞りすぎると樹が弱ってしまったり、収穫量が減少したりと、糖度を安定させながらも多くの人に届けられるよう、そのバランスのかじ取りに日々奮闘する。

都内出身の光さん。大学卒業後、山梨県の農業生産法人で12年間経験を積み、明子さんの出身地である大井町で独立を果たした。「野菜は、家庭菜園などで誰でも作れるからこそ、ほかとはかぶらず、農家にしかできないことを」とフルティカトマトの栽培に踏み切った。

明子さんは「本当の意味で顔が見える関係性の中で、このトマトを買いに足を運んでくれるのはありがたいこと」とほほ笑む。今後は規模の拡大や、休耕期間の有効活用なども視野に入れる。「消費者の好みも環境も変化していく。時代の変化に対応していきたい」と意気込んだ。

あしがら内藤農園:大井町金子1973の3。JR御殿場線上大井駅徒歩12分。午前8時~日没まで(なくなり次第終了)。不定休。電話080(1168)4941。※農産物直売所 朝ドレファ~ミ♪成田店・ハルネ店でも取り扱う。
2023年4月27日公開 | 2023年4月27日神奈川新聞掲載
オススメ記事⇩
この記事に関連するタグ
シェア、または新聞を購入する
- LINE
- URLコピー
- 掲載日付の
新聞を買う
推しまとめ
かながわの地域ニュースなら
「カナロコ」

「神奈川」の事件・事故、話題、高校野球をはじめとするスポーツなど幅広いローカルニュースを読むなら、地元新聞が運営するニュースサイト「カナロコ」がおすすめ。電子新聞が読めたり、便利なメルマガが届く有料会員もあります!