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短編小説から着想、手まりずし◇「鮨喫茶 すすす」(横浜市中区)
- 鮨喫茶 すすす(横浜市中区)

県立神奈川近代文学館にオープンした「鮨(すし)喫茶 すすす」が話題だ。県にゆかりのある作家の作品から着想を得たすしを看板メニューに掲げ、アルコールも提供するなど従来の喫茶室と一線を画す。
7種のネタとだし巻き卵、おしんこを盛り合わせた手まりずし(汁物付き、1900円)は、現在の川崎市高津区で幼少期を過ごした岡本かの子の短編「鮨」をモチーフにした。食べ物に難のある子どものため、母親が懸命にすしを握るシーンが描かれており、「小さな子でもパクッと食べられる手まりずしを考案しました」と店長の草彅唯さん(26)は話す。

シャリはコクが出るように米酢と赤酢をブレンド。口の中でほろりとほどける握り具合がいい塩梅(あんばい)だ。本マグロの赤身、酢締めしたコハダ、ふっくらとしたアナゴ…。東京のすし職人養成学校を卒業後、江戸前すし店で経験を積んだ草彅さんの技がきらりと光る。

また、谷崎潤一郎の名作「細雪」で登場するちらしずしもあり、大いに興味をそそる。草彅さんは「企画展に合わせたメニューや仕出しも展開します。喫茶のみの利用も歓迎なので気軽に来てください」と呼びかける。

鮨喫茶 すすす:横浜市中区山手町110、県立神奈川近代文学館展示館1階。みなとみらい線元町・中華街駅徒歩10分。午前9時半~午後4時45分L.O.(すしの提供は午前11時~午後2時L.O.) 原則月曜休み(同館に準ずる)。テイクアウト可。電話090(1186)7884。
2023年5月29日公開 | 2023年5月28日神奈川新聞掲載
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