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一番おいしい状態で収穫「今年は甘いよ」 川崎・麻生区の農家こだわりのイチジク

食用部分は実ではなく、花の集合体「花嚢(かのう)」
食用部分は実ではなく、花の集合体「花嚢(かのう)」

 川崎市北部の黒川で、果樹を栽培している市川進さん(66)。6月から11月までさまざまな品種のイチジクを出荷している。「今年の夏は晴れの日が多いから甘いよ」と話す。


重力に逆らうように花嚢をふくらませる
重力に逆らうように花嚢をふくらませる

 国内では「桝井ドーフィン」が流通のほとんどを占めるが、他にも品種は多い。市川さんは「早生(わせ)日本種(蓬莱柿(ほうらいし))」「姫蓬莱」、海外品種の「ブラウンターキー」「ブリジャソットグリース」など現在10種以上を栽培している。「今春『アイーダブラック』を植えた。味が濃厚で甘いらしく、3年ほどで収穫できそう」と顔をほころばせる。


幹は地面と平行、枝は上に伸びる「一文字仕立て」は、収穫しやすく防寒のわらも巻きやすいという
幹は地面と平行、枝は上に伸びる「一文字仕立て」は、収穫しやすく防寒のわらも巻きやすいという

 赤い皮と、甘くぷちぷちとした食感が印象的だが、品種により味も色合いもさまざま。「バナーネ」は皮が黄緑色で完熟。「ロードス」「レディグレイ」はねっとりと甘く、「蓬莱柿」は甘さの中にほのかに酸味がある。「買ってすぐに食べてもらう前提で、完熟か一歩手前の一番おいしい状態で収穫している」と市川さん。未熟だと固く、過熟になると甘いが柔らかすぎて出荷はできない。色づきや目の割れ具合、触った感触などで収穫のタイミングを見極めるという。


数品種の詰め合わせは味比べができる
数品種の詰め合わせは味比べができる

 以前は会社員だったが、定年を機に切り花農家だった両親から畑を継ぎ、6年前に就農した。「果樹園にしたい」と、8千平方メートルの畑でブルーベリーやキウイ、スモモ、ザクロ、ポーポーなどの栽培をスタート。好きだったイチジクも少しずつ木を増やしたが、カミキリムシの被害で木が枯れたり、天候に左右されたりと苦労も多い。冬には50本以上ある木を剪定(せんてい)し、防寒のためわらを巻くという。それでも「いいかげんなものは出したくない。味で裏切りたくない」と手をゆるめない。



 豊かな緑と新鮮な果物に囲まれている市川さん。イチジクのおいしい食べ方を聞くと「洗って、そのままかぶりつく」と笑みをこぼした。

お薦め品

イチジク(1パック)500円 (単一品種パック、複数品種パックあり)

ここで買える

JAセレサ川崎大型農産物直売所「セレサモス」麻生店:川崎市麻生区黒川172。小田急線黒川駅徒歩6分。午前9時半~午後3時。水曜休み。駐車場あり。電話044(989)5311。

※魚介類や野菜など生鮮食料品の価格・種類は、水揚げ量や収穫量、天候などの影響で変動します。

2023年9月22日公開 | 2023年9月21日神奈川新聞掲載

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