とれたて
ネギ
煮込み料理にいい感じ
- 農業営む小泉忠司さん(伊勢原市)
- 2018年11月22日 神奈川新聞掲載

祖父の代から農業を営む小泉忠司さん(84)の畑では、キャベツやホウレンソウ、ブロッコリーなど冬野菜が並び、一面に深い緑色が広がっている。
この時季のお薦めはネギ。小泉さんが育てるのは根深ネギの一種「龍翔(りゅうしょう)」。今までさまざまな品種を試した中でもえりすぐりの一品だ。
龍翔は葉を落とすと水がしたたり落ちるほどみずみずしい。やわらかく、甘みが強いのが特徴で「寒くなればなるほど甘みが増すので、これからが本番」と小泉さん。鍋など煮込み料理が最もお薦めだ。辛みが少ないので刻んで薬味としても食べやすく、焼きネギにしてもおいしいという。
小泉さんが最も大切にしているのが土作り。牛ふん、米ぬか、菜種かすなどを発酵させて作る自家製の有機肥料は「農作物の味の決め手になる大切な要素」と話す。

ネギは、3月上旬に種をまき、6月上旬ごろ、深く掘った溝に手作業で苗を植えていく。最もおいしい白い部分を長く、真っすぐに育てるため、太陽の光が当たらないように根元に土を盛る「土寄せ」や、量やタイミングを見極めながらの小まめな追肥など、手間のかかったネギは12月いっぱいまで取れる予定。
2年前から伊勢原市の特産品である柿やナシを息子の和明さんへ引き継ぎ、現在は妻のクニさんと共に、野菜と田んぼに注力している。畑からほど近い「あふり~な比々多店」への出荷は、開所当初から50年以上続けており、小泉さんを指名してこだわりの農作物を購入する人も多いという。「直売所は、形の良さよりも、味の良さで手に取られていく」と小泉さん。一方で品評会への出品も毎年行っており「今年はさらにいい賞をもらいたいね」と笑顔を見せた。味や形へのこだわりはとどまるところを知らない。

お薦め品
ネギ 1束2本140円~
ここで買える
あふり~な比々多店
住所 | 伊勢原市神戸521 |
---|---|
アクセス | 小田急線伊勢原駅・鶴巻温泉駅からバスで神戸下車すぐ
|
電話 | 0463(93)3633 |
営業時間 | 午前9時~午後5時 |
定休日 | 第2水曜 |
公式HP | https://www.jakanagawa.gr.jp/kn5139/tenpo/hibita.html |
[おことわり]この情報は新聞掲載日時点での情報です。掲載日以降、内容に変更が生じる場合がありますのでご了承ください。
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