テーマ特集
神奈川の歌碑、句碑探訪②
【若山牧水夫婦歌碑】横須賀の海岸沿いに建てられた夫婦歌碑
- 若山牧水夫婦歌碑(横須賀市)
- 2020年3月7日 神奈川新聞掲載
神奈川新聞主催の「神奈川歌壇・俳壇・柳壇年間賞」が50回を迎えました。節目を機に、県内の歌碑や句碑を訪ねます。(2/6)

【若山牧水夫婦歌碑】短歌/しら鳥はかなしからずやそらの青海のあをにもそまずたゞよふ(牧水) うちけぶり鋸山も浮び来と今日のみちしほふくらみ寄する(喜志子)
歌人・若山牧水は1915(大正4)年3月、30歳の時に妻喜志子の病気療養のため家族で東京から北下浦村長沢(現在の横須賀市長沢)に転居し、回復までの1年10カ月を過ごした。
滞在した家の近くの海岸沿いに建てられた夫婦歌碑は、当時の主治医の親族らが建立を志し、横須賀市観光協会がその意志を継いで53(昭和28)年に建立。牧水が学生歌人だった23歳の時に詠んだ初期の名作「しら鳥はかなしからずやそらの青海のあをにもそまずたゞよふ」が刻まれている。空や海の青さに染まることなく漂う白鳥に、生きることへの悲哀やわびしさを歌った。目前の海岸と空を舞う鳥たちがこの歌を連想させる。

背面には、滞在中に妻喜志子が房総半島の鋸山(のこぎりやま)を詠んだ歌「うちけぶり鋸山も浮び来と今日のみちしほふくらみ寄する」が刻まれているほか、牧水が長沢海岸から鋸山を詠んだ「海越えて鋸山はかすめども此処の長浜浪立ちやまず」の文学碑も建てられている。
長岡半太郎記念館・若山牧水資料館



長岡半太郎記念館・若山牧水資料館
住所 | 横須賀市長沢2の6の8 |
---|---|
アクセス | 京急線京急長沢駅徒歩12分
|
電話 | 046(848)5563 |
営業時間 | 午前9時~午後4時(正午~午後1時は休み) |
定休日 | 月曜休館 |
公式HP | https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/2494/sisetu/fc00000328.html |
備考欄 | 無料 |
[おことわり]この情報は新聞掲載日時点での情報です。掲載日以降、内容に変更が生じる場合がありますのでご了承ください。
この記事の関連まとめ
この記事に関連するタグ
シェア、または新聞を購入する
- LINE
- URLコピー
- 掲載日付の
新聞を買う
テーマ特集まとめ
かながわの地域ニュースなら
「カナロコ」

「神奈川」の事件・事故、話題、高校野球をはじめとするスポーツなど幅広いローカルニュースを読むなら、地元新聞が運営するニュースサイト「カナロコ」がおすすめ。電子新聞が読めたり、便利なメルマガが届く有料会員もあります!