とれたて
原木シイタケ
川崎・程塚きのこ園の原木シイタケ 味に香り、歯応えも格別
- 程塚きのこ園(川崎市高津区)
- 2021年4月1日 神奈川新聞掲載

自動車整備士から転身し、原木シイタケ栽培を始めて11年目になる、程塚きのこ園(川崎市高津区)の程塚健さん(35)。原木にシイタケ菌を浸透させた「ほだ木」をハウスで6千本、屋外(林内)で4千本用いて栽培している。
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シイタケはかさの開きが7割ほどの状態で収穫すると「どんこ」、開ききると「香信(こうしん)」と呼ばれる。ハウス栽培は10月~翌4月に収穫。春は半日、秋は2時間ほどで香信になってしまうため、小まめな収穫が必須だ。林内栽培は春と秋に収穫。それぞれ「春子」「秋子」と呼ばれ、表面に花のような亀裂が入った高級品「天白(てんぱく)どんこ」を収穫できる。

栽培で重要なのがほだ木作り。原木は主に樹齢15年のコナラを使い、12月~翌3月に菌を打ち、井桁に組む。寒さ対策や雑菌対策を施しながら、上下の温度差をなくすため2週間に1度組み替え、1年ほどで菌が活着してほだ木になる。

最初は菌が不安定なためハウス栽培に使用。ほだ木をたたいたり、水に漬けたりして衝撃を与え、シイタケの発生を促す。1~2週間収穫し、40~80日間は屋外で休ませるが、その間も2週間に一度の組み替えは欠かさない。3年使用したほだ木は林内栽培に移行し、1年収穫して役目を終える。

重労働を重ねて生産する原木シイタケ。その味や香り、歯応えは格別だ。「大ぶりのものは焼いてしょうゆや塩。小ぶりなものは常連客に人気で、そのままスープや炊き込みご飯に使うとコリコリとした食感を感じやすい」と程塚さん。
前職時代、大好きな山にある間伐材に興味を持った。「利用して何かできないか」と働きながら勉強し、原木シイタケの栽培をスタート。収量は天候に左右されやすく、東日本大震災で良質な福島の原木が購入できなくなるなど苦労は多かったが、希少な味を求める客は多い。「おいしいシイタケをもっと知ってほしい」と程塚さんは呼び掛ける。
お薦め品
◇原木シイタケ
大 1袋(230グラム前後)500円
小 1袋(150グラム前後)300円
◇春子・秋子
1袋(200グラム前後)500円
※今年の春子は4月初めまで
ここで買える

程塚きのこ園直売所
住所 | 川崎市高津区上作延89 |
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アクセス | JR武蔵溝ノ口駅からバスで上作団地前下車すぐ
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営業時間 | 午前10時~なくなり次第終了 |
定休日 | 不定休(雨天時休み) |
備考欄 | フェイスブックあり |
[おことわり]この情報は新聞掲載日時点での情報です。掲載日以降、内容に変更が生じる場合がありますのでご了承ください。
JAセレサ川崎大型農産物直売所「セレサモス」宮前店
住所 | 川崎市宮前区宮崎2の1の4 |
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アクセス | 東急田園都市線宮崎台駅徒歩6分
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電話 | 044(853)5011 |
営業時間 | 午前9時半~午後3時 |
定休日 | 水曜 |
公式HP | https://www.jaceresa.or.jp/agri/ceresamos/ |
備考欄 | 駐車場あり |
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※魚介類や野菜など生鮮食料品の価格・種類は、水揚げ量や収穫量、天候などの影響で変動します。
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