とれたて
キウイフルーツ
教えて!緒方湊くん 野菜ソムリエプロに聞くおいしい野菜&フルーツの見分け方<キウイフルーツ編>
- 2021年11月25日 神奈川新聞掲載

一年を通じて食べることができるキウイフルーツの大半が輸入物になります。昨年ニュージーランドからのキウイフルーツ輸入量が過去最高になりました。原産地はニュージーランドと思われがちですが、実は原産地は中国の揚子江近辺といわれています。20世紀のはじめにニュージーランドに原種が渡り、品種改良が進んで世界中に広がることになりました。
この時期「丹沢レッド」という神奈川県産のものをはじめ、国内産のキウイフルーツが流通し始めます。「丹沢レッド」は果肉の中心にある種の部分が赤くなっており、酸味が少ないキウイフルーツとして人気を博しています。

<クイズ>
キウイフルーツで甘い部分はどちらでしょう?
(1)種の周辺の果肉
(2)皮に近い部分の果肉
正解は(1)です。種の周辺部分
種は次の世代へ命をつなげようとしている部分ですので、栄養が集まり、その周囲にエネルギーである糖分が集中しているので甘いのです。
キウイフルーツはとても栄養価が高いフルーツとして知られていますが、特に知っていただきたいのは「食物繊維」です。食物繊維は2種類あり、水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けにくい不溶性食物繊維がありますが、キウイフルーツはこの2種類の食物繊維を含んでおり、キウイフルーツ1個で、食物繊維が多いと言われているバナナ3本分の食物繊維があるともいわれています。

また、「アクチニジン」という少し聞き慣れない栄養素もあります。この「アクチニジン」はタンパク質分解酵素で、肉や魚などのタンパク質を分解するので、消化を助ける働きがあります。僕も実際に牛肉を使ってこのタンパク質分解酵素の実験をして、肉が柔らかくなることを確かめました。
よく目にするキウイフルーツの形はきれいなタマゴ型ですが、幅が広くちょっとつぶれた感じのジャガイモ型のキウイフルーツがあるのをご存じですか?
ちょっと形が悪いので敬遠されがちなのですが、このジャガイモのようなキウイフルーツはおいしいのでお薦めです。このジャガイモ型のキウイフルーツを割ってみると、種が多いことが分かります。種が多いということは、それだけ栄養と甘さが多い証拠です。なぜ、このような形になるのか? キウイフルーツは枝に生えますが、幹に近い部分は栄養や水分が多く入ってくるので、実がパンパンに膨れ上がり、ジャガイモ型になるという訳です。

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