気になる tvk開局50周年記念 4月2日に特別番組「ライブ帝国 ザ・ファイナル」生放送 日本のロックの原点を見て欲しい

1972年4月1日に開局したテレビ神奈川(tvk)が、開局50周年特別番組「ライブ帝国 ザ・ファイナル」を4月2日に生放送する。番組ホストとなる歌手の宇崎竜童(76)は、80年から83年まで放送されたロック・ライブ番組「ファイティング80’s」で司会を務めるなど、tvkとは切っても切れぬ仲。元tvkプロデューサー住友利行(73)と共に、当時を振り返ってもらった。
入社2年目の住友がディレクターとして携わったのが、開局と同時に放送を開始したライブ番組「ヤング・インパルス」。在京局にはない独自のカラーを模索し、「うちの存在理由は何だろうと、ずっと思っていた」という。「まだアンダーグラウンドとみなされていたフォークやロックを取り上げる番組」で、他局ではほとんど扱わない。そこに手応えを感じた。
この番組に興味を持ったのが、ちょうど横浜・鶴見に引っ越してきた宇崎だった。「UHF局って何だろうなあとテレビをつけたら、ちょうどやっていた。生のフォークとロック。カメラがぐるっとまわって、お客さんが映るとめっちゃ若くてびっくりした。プロになったら、この番組に出たいと思った」という。
宇崎が率いる「ダウン・タウン・ブギウギ・バンド」は、74年に「スモーキン・ブギ」、75年に「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」が大ヒット。「ヤング─」にレギュラー出演するようになり、NHKの紅白歌合戦にも出演した。
「売れると同時に、さらに売れるためにはどうしたらいいのか考えるようになった。こびるつもりはないけれど、世間に何かを譲るというのかな。ああ、俺、変わっちゃったな」

79年12月31日、それまでの曲を全ていったん「お蔵にして」、新しいことに挑戦しようと始めたのが「ファイティング─」だった。
「今でこそ、J─ロックは日本の音楽シーンを席巻しているけれど、当時は黎明(れいめい)期」と宇崎。住友も「宇崎さんと日本のロックシーンを作っていきたいと思った」と振り返る。
「ファイティング─」にはRCサクセションやサザンオールスターズ、佐野元春らが出演。バンドを支えていた若いファンらが、疑似ライブハウスの収録現場に集った。刺激的な映像は話題になり、宇崎は「東京の人間はアンテナ立てて、必死で見てるって言ってましたね」とほほ笑む。
今回の記念番組では、tvk歴代の音楽番組の映像を紹介する。宇崎は「青春時代に見ていたファンが懐かしむのもいいし、若い人たちが日本のロックの原点を見てくれたらいいな。人間の魂に訴え掛けるのが音楽。80年代にはそれがあった。若気の至りや間違っていたことがあるかもしれないが、音になり、ビートになり、声になり、ってね」と視聴を呼び掛けた。
4月2日「ライブ帝国 ザ・ファイナル」は、第1部が午後2時~同5時55分、第2部が午後7時~同9時50分の放送。「もう一度見たい」映像のリクエストを、tvkのホームページで募集中。
2022年3月19日公開 | 2022年3月18日神奈川新聞掲載
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