とれたて
キンメダイ
三崎黒潮キンメ おいしさと安全性認められた「かながわブランド」の高級魚

透き通った目に、赤く艶やかな肉厚の体─。大型で脂の乗った「三崎黒潮キンメ」は、えさが豊富な黒潮に沿った漁場で漁獲された高級魚だ。昨年11月にはそのおいしさと安全性が認められ、「かながわブランド」に登録された。キンメダイというと冬が旬というイメージだが、産卵期を控えた初夏が一番脂が乗るという。月に数回の水揚げを狙い、三浦市沿岸卸売市場を訪ねた。

迎えてくれたのは、キンメダイ漁船「亀吉丸」の仲買人・石井規之さん(45)。この日の水揚げは約8トン、およそ8千匹。一隻の水揚げ量としては国内随一を誇り、市場での作業は社員総出だ。「今日はかなりいい。身がパンと張っていて肉厚だね」。次々と運ばれてくるキンメを、石井さんは満面の笑みで手に取った。ベルトコンベヤー式の機械で、重さ別の分別作業や箱詰め作業が一日がかりで行われていく。

その際、徹底されているのが衛生管理だ。船上での漁獲後、滅菌された海水で洗浄され、0度前後で保冷されたまま同市場まで運ばれる。同市場では無菌海水に加え、昨年4月に酸化を防ぐことで雑菌の繁殖を予防する窒素氷を全過程に導入したことで、船上から出荷まで無菌状態を維持できるようになった。そうした高度な衛生管理により、約半年後にはブランド化に成功した。
「亀吉丸の船員が命がけでとってきた魚を、いい状態でおいしく食べてもらいたい」。石井さんはその理由を語る。脱サラ後、漁業へと転身した石井さんは、漁師の大変さを学ぶために亀吉丸にも約半年間乗船した。船主の石渡美根和さん(72)に「これから漁師はとるだけでなく売る時代だ」と背中を押され、修業を経て仲買人として独立。付加価値を付けてPRすべく、みそ漬けや干物などの加工・販売を行う6次産業化も進めている。三浦が“マグロとキンメの町”となる日も近い。
お薦め品
◇三崎黒潮キンメ 100グラム 250円~
◇キンメの煮付け (鮨処 魚音)1550円~
ここで買える
三崎生鮮ジャンボ市場
住所 | 三浦市南下浦町菊名751の10 |
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アクセス | 京急線三浦海岸駅からバスで神台下車すぐ
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電話 | 046(887)1414 |
営業時間 | 午前9時~午後7時 |
定休日 | 無休 |
公式HP | https://hougyo.com/ |
備考欄 | 駐車場あり。販売は水揚げのある時のみ。要電話確認 |
[おことわり]この情報は新聞掲載日時点での情報です。掲載日以降、内容に変更が生じる場合がありますのでご了承ください。
石井さんが経営する「I&I マリンプロダクト」によるキンメダイのオンラインショップ https://kinmedai.com/
※近日中にみそ漬けや干物などを販売予定
ここで食べられる
鮨処(すしどころ) 魚音
住所 | 三浦市三崎5の1の8 |
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アクセス | 京急線三崎口駅からバスで三崎港下車1分
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電話 | 046(881)3322 |
営業時間 | 午前11時~午後9時 |
定休日 | 不定休 |
公式HP | https://www.uooto.com/ |
備考欄 | ※キンメの握りもあり。近隣の鮮魚店「魚音本店」では鮮魚としても販売 |
[おことわり]この情報は新聞掲載日時点での情報です。掲載日以降、内容に変更が生じる場合がありますのでご了承ください。
※魚介類や野菜など生鮮食料品の価格・種類は、水揚げ量や収穫量、天候などの影響で変動します。
2022年6月16日公開 | 2022年6月16日神奈川新聞掲載
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