とれたて 搾りたて牛乳100%のミルクアイス かきざわ牧場(茅ケ崎市)
- かきざわ牧場(茅ケ崎市)

茅ケ崎・甘沼地区の住宅街に立地する酪農場「かきざわ牧場」。運動場でくつろぐ牛の姿は地元の人たちに愛され、名前を呼び掛ける住人もいるほどだ。
1950年代に現在の牧場主、柿澤博さん(58)の祖父、故・重保さんが牛1頭から始めた。現在はホルスタインを中心にジャージー牛を加えた25頭ほどを育て、長男の祥太郎さん(24)と二人三脚で1日300リットルほどを大手牛乳メーカーに出荷している。

牛乳の販売は何度も検討したが、製品化に至らず模索していたところ、茅ケ崎産の牛乳のみでアイスクリームを作ろうと長年奮闘する市内のアイスの名店「プレンティーズ」の長谷川裕さん(48)を、市の産業振興課と農業水産課がつないだ。
5年ほど試行錯誤し、2021年、念願の丑(うし)年に全製品に同牧場の毎朝の搾りたての牛乳のみを使用するアイスが誕生。「牛乳は搾りたてが一番おいしい。その味がアイスに閉じ込められている」とうれしそうに2人は話す。

人気は生乳と鬼ザラ糖で作る「100パーセント茅ケ崎産しぼりたてミルクアイス」(380円)。牛乳そのものの味が堪能でき、コクがありながらさっぱりとした後味が魅力だ。
「牛は家族。朝から晩まで一緒にいて働いてもらっている一番の役者」と祥太郎さん。エサは牧草や穀物などを与えるが「一頭一頭の様子を見てエサを混ぜずに牛それぞれで割合を決める。話ができない牛の様子を見てあげ健康を保つことが大切」と博さん。

地域の人たちとの交流を大切にし、常時牧場の見学を受け入れるほか、茅ケ崎市畜産会の活動として保育園や小学校に牛を連れて行き、搾乳やブラッシング、聴診器の体験もし、子どもたちに喜ばれている。生まれてから死ぬまで人間に貢献する牛の生涯を通しての食育も行う。
「毎日人間のために乳を出す牛のためにも乳製品を少しでも多く消費してもらえたら」。2人の顔を見ると、近づいて遊んでほしいとねだる牛たちは幸せそうだ。

かきざわ牧場
住所 | 茅ケ崎市甘沼245 |
---|---|
アクセス | JR茅ケ崎駅北口からバスで甘沼下車10分
|
電話 | 090(8779)7165 |
備考欄 | 見学や乳搾り体験などの詳細はHPで |
[おことわり]この情報は新聞掲載日時点での情報です。掲載日以降、内容に変更が生じる場合がありますのでご了承ください。
ここで買える
牧場入り口のアイスクリームショップ「Persimmon(ペルシモン)」:火・木曜=午後2時半~同4時。土・日曜、祝日=午前10時半~午後4時。定番商品や季節品など8種ほどを販売。
プレンティーズ茅ケ崎本店:茅ケ崎市東海岸北1の7の28。JR茅ケ崎駅南口から徒歩10分。午前9時半~午後9時。水曜休み。電話0467(88)0013。
2023年1月26日公開 | 2023年1月26日神奈川新聞掲載
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