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26日に最終回
「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」、いよいよ大詰め ソノイ役の富永勇也「悪役の意識ない」

テレビ朝日の特撮テレビドラマ「暴太郎(あばたろう)戦隊ドンブラザーズ」(日曜午前9時半)に出演している横浜市出身の俳優、富永勇也(28)。1年間という長丁場の撮影を経て、いよいよ26日に最終回を迎える。同作品を通して「人と人との縁の大切さ」を感じてほしいと話す。
同作は、昔話の「桃太郎」をモチーフにしており、ドンモモタロウとお供たちがヒーローとして活躍する。富永は、人間界とは別の高次な世界の住人・脳人(ノート)のソノイを演じている。ドンモモタロウらとは敵対関係にあるが、人間を助けることもあり、善悪の境界はあいまいだ。

「かつてのスーパー戦隊では勧善懲悪が明確に描かれていましたが、脳人は彼らなりの正義で、世界を良くしようと活動している。悪役という意識はないですね」と富永。
ソノイは品があり、芸術を愛し、全てを知っているような振る舞いをする。だが、撮影中は手元に3、4話先の台本しかなかったので、先の展開が読めず手探り状態だったと明かす。
「同じ脳人のソノニ(宮崎あみさ)、ソノザ(タカハシシンノスケ)と、『ここは、これくらい出していいかな、やり過ぎかな』と話し合いながら演じていました」
脳人3人は途中で死んでしまう予定だったが、富永らの熱演によって脚本が変えられたという。

ドンモモタロウの決めぜりふは「縁ができたな」。全50話、1年間に及んだ撮影では「撮影所に通い、いろんな人と触れ合う中で、人間と人間とのつながり、縁の大切さを一層感じるようになった」と振り返る。
出演者らは「家族のような存在になった。今後、誰かがいい作品に出られたら、心から祝福できる関係性が作れた」という。
1975年の「秘密戦隊ゴレンジャー」から続くスーパー戦隊シリーズの46作目。撮影前の顔合わせでは「失敗したら、シリーズの歴史に幕が下ろされるかも」との厳しい声もあり、気が引き締まる思いだった。
それだけに、3月5日から放送される新作「王様戦隊キングオージャー」が発表された際は「次につなげられたとの思いで、うれしかった」とほほ笑む。

子どもの頃は目立ちたがり屋だったが、俳優になろうとは思っていなかった。大学で周囲が就職活動を始めたことをきっかけに「表舞台に立つ仕事がしたい」と芸能界へ飛び込んだ。
「演技には、その人が生きてきた中で培われた経験や、既に持っている感性を取捨選択したものが生かされる。この人はどういう人間なのか、という人間性が出る。そこが面白い」
4月末に舞台「脳内クラッシュ演劇『DRAMAtical Murder』フラッシュバック」で、一見知識人だが実はサイコパスという役を演じる。「いろんな役を、いろんな作品で演じていきたいです」
2023年2月19日公開 | 2023年2月17日神奈川新聞掲載
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